厚生労働省「令和4年度医療費の動向」によると、新型コロナなどの影響で2022年度の日本の医療費は46兆円と、過去最高額を更新しました。ただ、この医療費は、個々人の意識で節約するが可能だと、医師の秋谷進氏はいいます。医療費を節約するために明日からできる「5つのポイント」をみていきましょう。
75歳以上は年間「95万6,000円」も…家計を圧迫する「医療費」節約のために実践したい“5つのこと” (※写真はイメージです/PIXTA)

まだまだある…医療費を抑えるためのポイント

3.診療時間内に受診する

また、医療費を削減するうえのコツは、「診療時間内に受診する」ことです。

 

病気はいつどのようにして発症するかわかりません。夜中突然熱が出るなんてことは小児では当たり前のようにありますし、包丁で指を切ったなんてトラブルも夜間十分起こり得ます。

 

しかし、基本的に病院は「平日・日中」に営業していることが普通です。営業時間外となると、その分金額が加算されてしまいます。

 

たとえば初診の場合、休診日となっている日曜・祝日に受診すると、初診料に2,500円の「休日加算」、深夜(22時〜6時)に受診すると4,800円の「深夜加算」がプラスされます。また、薬局で薬を調剤してもらう場合も、営業時間外では料金が割高になってしまうのです。

 

もちろん心筋梗塞や脳卒中のように「時間を問わず、緊急で受診しないといけない疾患」というのは存在します。

 

そのため、「どういった疾患であれば診療時間まで待ち、どんな状態だったら夜中でも病院に受診すべきか」をあらかじめ知っておくといいでしょう。もしすでに「かかりつけ医」がいるのであれば、その判断基準を聞いておくと安心ですね。

 

4.なるべく「ジェネリック医薬品(後発医薬品)」を利用する

「ジェネリック医薬品」は「後発医薬品」ともいい、先発医薬品(新薬)と成分は同じまま、安価な医薬品のことです。先発医薬品の特許期間が終了すると、ジェネリック医薬品を製造することができるようになります。

 

たとえば、先発医薬品が1錠あたり100円だったとしましょう。この100円のなかには、薬の原材料費だけでなく、先発品を研究開発した費用や、臨床試験で効果を確認するための費用なども含まれています。

 

一方、ジェネリック医薬品であれば同じ成分・効果があるにもかかわらず、上記の開発費などを含めなくていいことから、半額の50円程度で提供されていることがあります。

 

もちろん、ただ同じ成分だからといって、安全性も同じかどうかはわかりません。そのため、ジェネリック医薬品として販売されるためには厳しい試験があり、厚生労働大臣の承認を受けたものだけが流通しています。そのため、品質はある程度保証されているといえるでしょう。

 

ジェネリック医薬品に切り替えると、薬剤費が大幅に削減されます。たとえば、1錠100円の薬を1日1回、1ヵ月服用する場合、先発医薬品を使用すれば3,000円かかるところ、半額のジェネリックなら1,500円で済み、年間で1万8,000円の節約になります。

 

ただし昨今、ジェネリックメーカーの不祥事が相次いでおり、その信頼性が揺らいでいます。とはいえ、一辺倒に先発医薬品のみを使うとなると、医療費がかさむだけでなく、薬局に取り扱いがないことも多く定期処方に難渋することでしょう。

 

そのため、医療費を抑えてジェネリック先発品にこだわるかは、それぞれのメリット・デメリットを判断したうえで、薬剤師などに相談して判断するようにしてください。