退職の意思は自分で伝えるもの…でも言い出せなかったらどうする?
大学卒3年目の平均給与は月収で25.5万円、年収で417.2万円*。従業員1,000人以上の大企業では月収27.4万円、従業員10~99人の中小企業だと月収24.1万円。また企業規模だけでなく、業種や職種などによっても、新卒入社数年ですでに給与差は歴然。「思っていた仕事と違った」といった相違があったり、「もっと給与のいい会社へ」と心が動いたりするのは、仕方がないことかもしれません。
*厚生労働省『令和4年賃金構造基本統計調査』大卒正社員、20代後半の平均給与
ただ新卒社員だろうとなかろうと、「会社、辞めます!」とは言いにくいもの。なかなか言い出すことができずにストレスがたまり、それが原因で心に不調が……そんなこともありそうです。このようなニーズに対応するのが「退職代行」。ただ名前は知っているが、実際に退職者が使っているのに遭遇した人は稀かもしれません。
エン・ジャパン株式会社が行った『7700人に聞いた「退職代行」実態調査』によると、「実際に退職代行サービスを利用したことがある」と回答したのは2%。「知人が利用した」は5%なので、やはり自身で退職を告げるのが大多数であり、利用しない理由の1位も「退職意向は自分で会社に言うべきだから」が1位でした。
そんななか、「退職代行サービス」を利用したのは、「退職を言い出したかったから」がトップで、特に20代の回答が多かったとか。もう少しサービスを利用した理由を詳しく聞いてみると、「(人間関係が悪く)退職したい意思を認めてもらえないような気がした」「辞めたいと伝えても辞めさせてもらえなかった」など。またサービス利用者の6割が「上司との人間関係が良ければサービスは利用しなかった」と回答しています。
退職の意思は自分で伝えるもの、と誰もが思っているなか、「退職代行サービス」を利用してまで退職の意思を伝えた退職者たち。もしあなたの会社に代行業者から連絡があったなら、会社の風土や雰囲気を改善しなければいけないサインだと思ったほうがよさそうです。