為替市場は、土日を除いて24時間動いています。いつでもトレードできる環境ではありますが、トレードしない時間も意識して作るべきと、株式会社ソーシャルインベストメントの清水一喜氏はいいます。本記事では、FXでトレードしない時間の重要性とともに、プロトレーダーが実践するトレード習慣について解説します。
FXは24時間いつでもできるが…プロトレーダーはあえて「トレードしない時間」を決めているワケ ※画像はイメージです/PIXTA

安定した収益を獲得するために「最も必要なこと」

FXで安定した収益を獲得するために最も必要なことを考えたことはあるでしょうか。プロトレーダーが考える重要な要素は、スキルや元手の大きさではなく「高い勝率を維持できるかどうか」です。高い勝率を維持できれば、理論的にFXの世界で利益を残す確率が高くなります。

 

短期的に大きく稼げても、その取引手法に多くの不確実性要素が含まれていれば、長期的に考えてプラスの収益を収めることは難しいでしょう。そのため、目先の利益だけでなく、持続可能な収益の構築を目指すプロトレーダーはトレードにおいて勝率にこだわるのです。勝率にこだわるプロトレーダーは、高い確率で利益を出せる場面でしかトレードしないと決めているため、自ずとトレードしない時間が生じます。

 

そのようにして生まれた時間を過去の検証やトレード手法の改善に充てているのです。人間の集中力には限界があります。24時間トレードチャンスを狙う初心者トレーダーと、確率に基づいたトレードと空き時間を有効活用するプロトレーダーを比較すると、どちらが将来大きな資産を形成する可能性が高いかは言うまでもないでしょう。

トレードしない時間を有効に活用する

プロトレーダーは相場の波を理解し、勝率の高いトレードをすることによって利益を出します。

 

また、トレードしない時間があることで自分自身の相場観を振り返ることができるのです。トレードの試行錯誤を重ね、より精度の高いトレード手法を確立できます。トレードにメリハリをつけることは、精神的にもプラスの効果をもたらします。24時間トレードができる環境は、トレーダーに機会損失というプレッシャーをかけてしまうことを知っておきましょう。

 

24時間トレードし続けることはできないので、機会損失はトレードをやめない限りトレーダーを悩ませる要素になります。初心者トレーダーであるほど機会損失を過度に恐れます。機会損失に対するストレスが不確実性の高いトレードへと導いてしまうのです。トレードにメリハリをつけることは、機会損失への不安からの脱却とも言えるでしょう。

 

トレードの収益が安定しない初心者トレーダーはいま一度、自分のトレードにメリハリがあるか確認し、トレードしない時間を決めておくべきでしょう。

 

 

清水 一喜

株式会社ソーシャルインベストメント

執行役員