為替市場は、土日を除いて24時間動いています。いつでもトレードできる環境ではありますが、トレードしない時間も意識して作るべきと、株式会社ソーシャルインベストメントの清水一喜氏はいいます。本記事では、FXでトレードしない時間の重要性とともに、プロトレーダーが実践するトレード習慣について解説します。
FXは24時間いつでもできるが…プロトレーダーはあえて「トレードしない時間」を決めているワケ ※画像はイメージです/PIXTA

FXで稼ぐためには、少しでも「広い値幅」を狙う

相場には、大きく価格が動く時期と値動きが小幅になる時期のサイクルがあります。FXで稼ぐためには、少しでも広い値幅を狙う必要があります。トレード環境に着目すると、値幅が狭い環境でトレードするよりも、値幅が広い環境でトレードしたほうがより大きな利益を見込めるトレードが可能です。

 

FXは土日を除いて24時間トレードすることが可能なので、トレード環境の選定を徹底しない限り、安定した収益を上げることはできません。プロトレーダーは相場の波を意識して、トレードしない時間をあらかじめ決めておくことで、トレードにメリハリを持たせています。勝率の高い相場環境で勝負し、不確実性の高い環境を見送ることによって、精神的にもテクニカル的にも優位なポジションを確立しているのです。

休むことができない初心者トレーダー

トレードにメリハリを持たせているプロトレーダーに対して、初心者トレーダーは相場の波に飲み込まれてしまう傾向にあります。収益を出せない初心者トレーダーの多くは「24時間トレードできる環境」に縛られています。利益を追求することを第一に考える初心者トレーダーは、1分1秒でも稼げる瞬間があればトレードをしたいという欲望に駆られてしまいます。

 

しかし、前述したとおり相場には波があり、不確実性の高い相場ではプロトレーダーでも予想できないような値動きをすることがあります。そのような場面でも利益を出そうとトレードしてしまうと、せっかくその月にプラスの収益を出していたのに、大きくトータル収益を減らしてしまうでしょう。

 

休むことを知らないトレーダーは、FXの世界では上手く立ち回ることができません。「ポジションを取ることで利益を狙う」ことと同様に「自分が稼いできた資産を守る」ことの必要性に気づくことがプロトレーダーへの第一歩となるでしょう。FXの世界では、守りを固めていれば自然と利益は付いてくるものです。