父が亡くなり、母は一人暮らし。頻繁に様子を見に行ける距離に住んでいるわけではないし……不安。また母も心細さを感じているなら、「老人ホーム」は有力な選択肢です。ただ「老人ホームに入れば安心」とはいえなくなってきているといいます。果たして、何が起きているのでしょうか。
年金14万円「老人ホーム入居」の高齢の母が「助けて」と号泣…駆けつけた家族が目にした〈まさかの惨状〉 (※写真はイメージです/PIXTA)

「老人ホームに入ったら安心」という時代の終焉

老人ホーム選びにおいて、できれば見学をしておきたいもの。介護が必要で自身で色々と見学するのは難しい、という場合は家族が足を運び「ここなら安心」という施設を選ぶと安心です。

 

予算感も合い、母との相性もよさそう。比較検討を繰り返した末にみつけたベストな老人ホーム。母が入居してひと安心……というケースだけではありあません。たとえば数ヵ月後、老人ホームに入居した母から1本の電話。

 

子:もしもし、お母さん?

母:助けて

子:えっ、どうして泣いてるの⁉

 

電話越しで号泣する母、急いで駆けつける子どもたち。そこで目の当たりにしたのは、数ヵ月前とは明らかに様子の違う施設でした。人手が足りずケアコールを鳴らしてもいつまでたってもスタッフは来ない。食事の際のサポートも雑で、食べ物をこぼしてしまってもそのまま。施設に流れる、殺伐とした空気が流れます。