日本企業の8割は、定年と共に退職金が支払われるといわれています。その使い道を想像する定年間近のサラリーマンですが「退職金のもらい方」で悩む場合も。複数の選択肢を採用する企業もあり、そのもらい方によって最終的な総額が変わってくるのです。退職金のベストなもらい方、考えてみましょう。
月収52万円「59歳の大卒サラリーマン」定年前に頭を抱える大問題…「退職金2,173万円」は一時金でもらうべきか、それとも年金か (※写真はイメージです/PIXTA)

この会社に人生を捧げてきました…大卒サラリーマンの定年退職金はいくら?

厚生労働省『平成30年就労条件総合調査』によると退職金給付制度がある企業は、80.5%。従業員規模1,000人以上企業では92.3%、30~99人規模企業で77.6%。大企業であれば、各々の会社の条件さえ当てはまれば、ほとんどの人が定年退職金を手にできると考えていいでしょう。

 

さらに退職金制度ありの企業に対しその形態を聞いたところ、「退職金一時金制度のみ」が73.3%、「退職年金制度のみ」が8.6%、「両制度併用」が18.1%でした。

 

退職一時金は退職時に一括して支払われるもので、退職年金は企業年金とも呼ばれ、従業員の退職後の一定期間、または亡くなるまでの終身にわたり、退職金を年金として給付する制度です。

 

定年退職金の平均は、大学卒、高校卒と学歴などによって異なるものの、2,000万円前後というのが、勤続35年以上の場合の平均値。ちなみに定年時に勤続30~34年だと、大学卒で平均1,794万円、勤続25~29年で1,395万円、勤続20~24年で1,267万円。勤続年数が長いほど会社への貢献度もあがり、定年退職金も上昇していきます。

 

【定年退職金の平均値】

◆大学・大学院卒(管理・事務・技術職)…2,173万円

・退職一時金制度のみ…1,897万円

・退職年金制度のみ…1,947万円

・両制度併用…2,493万円

 

◆高校卒(管理・事務・技術職)…1,954万円

・退職一時金制度のみ…1,497万円

・退職年金制度のみ…1,901万円

・両制度併用…2,474万円

 

◆高校卒(現業職)…1,629万円

・退職一時金制度のみ…1,080万円

・退職年金制度のみ…1,524万円

・両制度併用…1,962万円

 

※数値は勤続35年以上の場合