テクニカル分析専門サイト「テクニカルブック」は、投資に取り組む女性について調査する目的で、20歳以上の男女4,055名を対象にアンケートを行いました。本調査からは、男性に比べて女性のほうが投資に対して消極的であるという事実と、その理由がみえてきました。※本記事は、株式会社アドバンが2023年9月13日に発行したリリースを転載したものです。
女性の4割が「投資にまったく興味がない」、過半数が「投資経験ゼロ」…〈投資女子〉を増やすカギはどこにある? (※写真はイメージです/PIXTA)

4.会社員女子・公務員女子で投資をしている割合は40.6%と、女性全体の平均よりも高い

 

 

女性の投資経験に関する質問を職業別に集計したところ、「投資をしている」と回答した会社員または公務員の女性は40.6%、専業主婦またはパート・アルバイトの女性は28.2%となりました。会社員または公務員の女性は全体平均よりも高い割合となっており、投資に取り組んでいる人が多いことがうかがえます。

 

5.女性が投資に取り組んでいない理由の1位は「資金がない」の38.7%、2位は「知識不足」の27.7%

 

 

現在の投資への取り組み状況に関する質問で「投資をしていたが今はしていない」または「投資をしたことがない」と回答した人を対象に、投資を行っていない理由について質問しました。

 

結果を男女別に集計すると、男性の1位は「資金がない」の49.2%、2位が「リスクが怖い」の23.4%、3位が「知識が不足している」の20.2%となっています。一方で女性の1位は「資金がない」の38.7%、2位は「知識が不足している」の27.7%、3位は「リスクが怖い」の26.7%でした。

 

このことからは、女性は男性よりも資金不足で投資できないのではなく、損をしたくないから投資していない人が多いことが読み取れます。また、男性と比較して知識不足を気にしている人の割合が特に高く、女性は知識がないまま投資をして失敗するのが怖いと考える傾向が強いといえそうです。

 

6.女性の方が男性よりも、直近1年間の投資成果に対する満足度が高い

 

上のグラフは、他の調査において、過去1年間の投資成果に対する満足度を質問した結果を、男女別に集計したものです。

 

「非常に満足」と回答した男性は4.8%なのに対し女性は11.9%、「やや満足」と回答した男性は35.7%なのに対し女性は39.8%となっています。いずれも女性の方が高い割合となっており、女性の方が男性よりも投資に対する満足度が高い結果となっています。

 

この背景には、きちんと勉強してから投資に取り組むという女性の姿勢が関係しているのかもしれません。

投資に対する女性の不安を解消することが重要

今回の調査結果をまとめると以下の通りです。

 

女性は男性と比較して投資に対する興味が少なく、半数以上が投資に取り組んだ経験がない

会社員や公務員の女性は4割が投資に取り組んでおり、主婦やパート・アルバイトの女性よりも投資に積極的に取り組む傾向が見られる

女性は男性よりも、知識不足が理由で投資に取り組んでいない人が多い

 

以上の結果からは、男女間の投資に対する姿勢の違いが見えてきました。

 

基本的に女性は男性よりも投資に対して消極的であり、投資経験がまったくない人も多いことがわかります。会社員や公務員の女性は他の職業と比べてやや積極的ですが、これには資金的に余裕があることが影響しているのかもしれません。

 

なお、投資を行っていない理由を男女で比較すると、女性は男性と比較して知識不足を挙げる傾向が強いという結果になりました。このことからは、女性は投資の失敗に不安を感じやすく、知識不足の状態で安易に投資を始めないことが推測されます。

 

投資女子を増やすためには、正しい知識を身に付けやすい環境を整えて、投資に対する不安を解消することが重要といえそうです。