健康である限り働き続けるか、それとも悠々自適の日々を過ごすか……。定年後の過ごし方はさまざまです。しかし、なかには働かざるを得ないという人もいると、FP1級の川淵ゆかり氏はいいます。本記事では、Aさんの事例とともに生涯のジョブプランについて解説します。
(※写真はイメージです/PIXTA)
迫る「2025年問題」…さらには年金改正も
団塊世代がすべて後期高齢者となる2025年問題もすぐそこまできており、人口減少も続くなか、年金や医療といった社会保障制度の継続が不安視されています。Aさんのようにうまく再雇用で会社に残れたとしても、給与は下がるし期間も限定的です。
2025年には年金の制度改正も予定されています。50代になってあわてて社労士や行政書士といった資格を取ろうとする人もいますが、記憶力も思考力も衰えており、かなり厳しい道のりです。しかも合格できたからといって仕事がある保証もありません。
定年後も働き続ける理由は次の2つに大きくわかれます。働く目的を明確にして、何歳まで働くのかを考えてみましょう。
1. 年金収入や貯蓄が少なくて生活できないから。
2. 生活はできそうだが、生きがいや社会とのつながりを持ちたいから。
労働人口が減り続けている日本ですから、高齢者になってもなにかの仕事はあるかもしれません。ですが、プライドや記憶力、体力といった問題で自分ができる仕事は限られてしまいます。できるだけ若いうちから自分の強みを見出して、生涯の働き方(ジョブプラン)について考えてみましょう。
川淵 ゆかり
川淵ゆかり事務所
代表