いまや転職は当たり前。その数、1年間で400万~500万人といわれています。その理由はポジティブなものからネガティブなものまでさまざまですが、会社に不平・不満を抱き、いつ辞めてもおかしくない「転職予備軍」も含めると、相当数にのぼるようです。みていきましょう。
こんな会社、信用できるか!「平均月収37万円」だが…40代サラリーマンの抑えきれない鬱憤 (※写真はイメージです/PIXTA)

1年間で765万人が退職、

厚生労働省『令和4年 雇用動向調査』によると、2022年1月1日時点の常用労働者は5,119万人*1。そのうち入職者は779万人で、入職率は15.2%。また転職による入職者は496万人*2で、未就業入職者282万人のうち、新規学卒者は146万人でした。

 

*1:期間を定めずに雇われている人、または1ヵ月以上の期間を定めて雇われている人の合計

*2:新規採用・再就職によって就労するようになった人

 

年齢別に転職入職率をみていくと、男性は20代後半と60歳定年後で高くなっていますが、30代~50代は女性のほうが高くなっています。結婚して家族が増えると転職しづらくなる……そんな日本人男性の実情が反映されています。

 

【年齢・男女別「転職入職率」】

20~24歳:14.7%/14.7%

24~29歳:15.3%/14.1%

30~34歳:9.5%/14.0%

35~39歳:7.7%/10.7%

40~44歳:5.7%/9.6%

45~49歳:5.4%/10.0%

50~54歳:5.1%/9.6%

55~59歳:5.7%/7.3%

60~64歳:11.4%/9.4%

 

※数値左:男性/女性

 

また離職者は765万人で離職率は15.0%。産業別で離職率についてみていくと、最も離職率が高いのは「宿泊業・飲食業」で26.8%。続く「生活関連サービス業・娯楽業」が18.7%、「医療、福祉」が15.3%、「教育、学習支援業」が15.2%。「宿泊業・飲食業」が圧倒的であることがわかります。

 

在職期間はさておき、なぜ、会社を辞めるのでしょうか。「転職入職者が前職を辞めた理由 」についてみていくと、個人的理由(その他個人的理由を除く)で最多は「労働時間、休日等の労働条件が悪かった」で男性9.1%、女性10.8%。続く「職場の人間関係が好ましくなかった」は男性が8.3%、女性が10.4%。3位は「給料等収入が少なかった」で男性7.6%、女性6.8%でした。

 

年齢別にみていくと、「労働時間」については20~30代で多く、年齢に占める割合が最も多いのは30代前半で17.2%。「人間関係」では男性は40代後半~50代、女性は30代と50代以上で多く、最多は60代前半の18.0%。そして「給与」については、男性では30代前半と40代前半に加えて50代後半、女性は40代後半で多く、最多は男性40代前半の14.6%でした。