夫婦共働きが多数派を占めるなか、マイホームの購入にあたっては、以前よりも高額のローンを組むことが多くなっているといいます。そんななか傍からみたら完璧な返済プランも、ちょっとしたことで負担増、挙句の果てに家計破綻……そんなケースも考えられます。みていきましょう。
私、仕事辞めるわ「月収37万円」40代のサラリーマン、妻の決心で「月18万円のローン返済」も絶望…「もう、無理!」 (※写真はイメージです/PIXTA)

共働きだから安心、ちょっと高めのマイホームを実現

昨今、共働き世帯は1,200万世帯ほど。一方、専業主婦世帯は450万世帯ほど。共働き世帯は現役世帯の7割を超えるほどになっています。

 

それに伴い、消費にも変化が起きているとか。そのひとつが住宅購入。片働きでは、一方の収入だけでローン返済に日々の支出、さらに不測の事態に備えて貯蓄も考えないといけません。一方、共働きであれば、一方の収入でローン返済と日々の支出を賄い、一方の収入はすべて貯蓄にまわすというスタイルも考えられるため、以前よりも高額のローンを組むケースが多くなっているといいます。

 

現在、住宅購入時の平均年齢は40歳前後。夫婦どちらとも正社員だとすると、夫は月収37.0万円、年収で616.2万円、妻は月収29.4万円、年収で463.3万円です。

 

年収倍率で考えると7~8倍程度の物件が適当で、返済負担率は20%前後であれば余裕のある返済プラン、上限は年収400万円以上で35%程度、といわれています。

 

ペアローンで考えるケースもありますが、リスクを考えると、どちらか一方の収入だけで考えるのが鉄則。仮に夫の収入だけで考えると、4,300万~5,000万円程度の物件が適当で、ローン返済は月10.2万円程度の返済、月18万円程度の返済が上限となります。

 

余裕ある返済を考えるなら月10万円。しかし共働きであれば、「おれに万が一のことがあって収入が下がっても、奥さんが働いているから大丈夫だろ」となり、返済負担率の上限である月18万円で買える物件を検討する人も多いでしょう。

 

返済は元利均等、金利0.5%とし、月の返済額から考えると、購入可能物件は6,934万円。頭金を1,000万円程度入れると、8,000万円程度の物件も視野に入ります。予算の幅が広がれば、当然、物件の選択肢の幅も広がります。嬉しいことばかり、というわけです。