東京には、江戸時代に由来する地名が数多く残されています。今回は江戸時代の人々の遊び場だった街を巡っていきましょう。
吉原・猿若町・向島・飛鳥山…江戸文化息づく「東京の街」を巡る【江戸歴史散歩⑦】 (※写真はイメージです/PIXTA)

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飛鳥山【北区】…吉宗公により桜が植えられた江戸の行楽地

飛鳥山公園と都電荒川線
飛鳥山公園と都電荒川線

 

飛鳥山という地名は、今も東京都北区の区立公園や、都電荒川線の停留所の名前として残っています。この地名の由来は、元亨年間(1321~1324)に、武蔵国の土豪豊島氏が紀伊国新宮(和歌山県新宮市)の飛鳥明神の分霊を祀ったことにちなむと言います。

 

JR京浜東北線王寺駅の南側徒歩約5分にある区立飛鳥山公園は、日本最初の公園の一つに指定された公園で、桜の名所として有名です。

 

享保5年(1720)9月、徳川吉宗はこの地を行楽地とするために、江戸城の吹上苑内で育てた桜の苗木200本を植えさせ、翌6年には松・楓各100本と、桜1,000本を植えさせました。桜の咲く頃には、飛鳥山の西側の田の菜の花も咲き乱れ、かなりの絶景だったと言います。享保18年(1733)には水茶屋も10軒を数え、花見で賑わう名所となりました。元々、夏は蛍、秋は虫聴と紅葉、冬は雪見の名所でもあった飛鳥山に桜も加わったことで、江戸近郊で有数の四季を通じた行楽地へとなりました。

 

その後、明治6年(1873)、飛鳥山は、上野、芝(港区)、深川(江東区)とともに日本初の公園として開園することになります。現在、園内には渋沢栄一の旧邸や三つの博物館、自走式モノレール「アスカルゴ」などがあり、歴史や文化、自然を楽しめる公園となっています。

 

また、飛鳥山は東京スカイツリーや東京タワーなど、東京の街並みを一望できるスポットとしても人気があります。

 

【飛鳥山周辺のおすすめスポット】

◆飛鳥山公園

桜の名所として有名な公園で、渋沢栄一の旧邸や博物館、野外ステージなどもあります

◆大神神社

日本最古の神社の一つで、三輪明神として親しまれています。王寺駅からバスで約15分です

◆長谷寺

西国三十三観音霊場の第八番札所で、国宝の本堂や礼堂があります。王寺駅からバスで約20分です

◆巌島神社

市杵島姫命を祀る神社で、白い鳥居が目印です。王寺駅からバスで約25分です

◆中村家住宅

慶長年間に建てられた代官の家で、重要文化財に指定されています1。王寺駅からバスで約30分です

◆王子神社

この一帯の王子という地名の由来となった神社。開運招福や運気の回生、厄除けや家内安全、身体健全、交通安全などに御神威深き神社。「子育大願」の神社として、子どもに関する祈願(初宮、七五三、学業成就など)も多く受けられています

◆七社神社

安産・厄除・お宮参りなどの祈願やお参りに多くの人が訪れる神社。境内には「御衣黄」という里桜が植えられており、春には淡い緑色から紅色に変化する美しい花を咲かせます。八月の例大祭には、北区無形民俗文化財に指定されている七社神社の田楽舞が奉納されています

 

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