団塊の世代が75歳以上となる「2025年」まで残りわずか
今日(2023年8月31日)を入れて、あと490日。2025年1月1日までの日数です。そこでいわれているのが「2025年問題」。これは、日本の人口のボリュームゾーンである団塊世代(1947~1949年生まれ)が75歳以上の後期高齢者となることに付随して起こる諸問題のことで、日本人、5人1人が75歳以上となるちょっと先の未来に、いろいろな問題が生じたり深刻化するとされているのです。
まず日本の高齢化についておさらいしておきましょう。
2022年10月1日時点で、日本の総人口は1億2,495万人。そのうち65歳以上人口は3,624万人で、総人口に占める割合=高齢化率は29.0%になりました。また75歳以上人口は1,936万人で、総人口に占める割合は15.5%に達しています。
日本の高齢化は戦後、緩やかに進行してきましたが、徐々に増加幅は拡大。いまから30年程前の1990年、高齢化率は12.1%、75歳以上の割合も5%未満でした。そこから高齢化率は急激に上昇。2000年17.4%→2005年20.2%→2010年23.0%→2015年26.6%→2020年28.6%と推移していきました。
以降、上昇幅が小さくなりますが、これからも高齢化率は上がり続け、2030年には30.8%、2040年には34.8%。そして65歳以上人口は2043年に3,953万人とピークを迎えるとされています。しかし64歳以下の人口の減少が、65歳以上人口の減少を上回るため、高齢化率は以降も上昇。2070年には38.7%に達し、日本人の2.6人は65歳以上、さらに4人に1人は75歳以上と、とんでもない未来が待っているのです。
ちなみに世界各国の高齢化率をみていくと、トップは「モナコ」で35.9%。ただ人口4万人程度のミニ国家なので、実質、日本が世界で一番高齢化が進んでいる国といえるでしょう。この先、高齢化によって国はどうなってしまうのか、どのような問題が起きるのか、誰も経験したことがありません。世界で高齢化は急速に進展しており、日本人が世界で初めて大きな困難に直面します。日本がどのように高齢化問題を乗り越えていくのか、世界が注目しているのです。
【世界「高齢化率」トップ10】
1位「モナコ」35.92%
2位「日本」29.92%
3位「イタリア」24.05%
4位「フィンランド」23.27%
5位「プエルトリコ」22.93%
6位「ポルトガル」22.90%
7位「ギリシャ」22.82%
8位「ドイツ」22.41%
9位「ブルガリア」22.38%
10位「クロアチア」22.36%
出所:世界銀行(2022年)