健やかなるときも、病めるときも……そう誓い合って結婚する夫婦。色々あったふたりだけど、定年退職はひとつの区切り。「楽しい老後を過ごそう!」と心に決めたのに、パートナーが衝撃的なひと言を放つケースが増えているとか。みていきましょう。
「お疲れ様でした。実は大切な話があるの」退職金2,000万円・年金月17万円のサラリーマン〈定年退職した日〉に聞いた「妻の衝撃告白」 (写真はイメージです/PIXTA)

熟年離婚で年金を分割…手にする年金月額は?

「熟年離婚したい!」という人にとって、気になるのは経済問題。専業主婦の場合、65歳からもらえる年金は、満額で月6.6万円。会社員の夫は、自身の国民年金(老齢基礎年金)に加えて、厚生年金(老齢厚生年金)がもらえます。厚生労働省の調査によると、65歳以上の平均は17万円ほどで、専業主婦の妻と合わせると夫婦で23万円程度。老後の安心感が増す金額です。しかし離婚となると「ひとりで生きていけるのかしら……」と、不安でいっぱいになるでしょう。

 

そこで知っておきたいのが、婚姻期間中の厚生年金記録(保険料の納付実績)を、離婚時に夫婦で分け合う「離婚時の年金分割」。実際に年金分割をしている人は、婚姻件数に対して15%程度。そのすべてが熟年離婚だとすると、7割程度が年金分割制度を利用している、という計算になります。

 

ではどれくらい年金が増えるのかというと、厚生労働省の調査では平均3万円程度。国民年金が満額支給だとして、手にできる年金は月9万~10万円程度にしかならず、これで老後は十分とは言い難いでしょう。

 

実際は退職金も財産分与の対象となり得ますし、熟年離婚しても経済的に問題なし、というケースが多いようです。ただ、夫婦二人で生きていくよりは経済的に不安定なのは否めません。

 

――夫(妻)が定年退職したら離婚したい……

 

そう、少しでも考えているなら、金銭面でも用意周到に準備していくことをおすすめします。