世間を騒がせているビッグモーターの保険金不正請求問題。そこにはノルマ至上主義があるとされていますが、営業マンであれば多かれ少なかれ、共感する部分もあるかもしれません。営業マンの厳しい実情をみていきましょう。
月収37万円・42歳の営業リーマン…厳しすぎるノルマにクラッ「ストレスで死にそうです」 (写真はイメージです/PIXTA)

営業マン…給与面や金銭面への不安が大きい

一方で前出の調査では「営業職として働き続ける場合の懸念や不安」の問いに対して、1位は「給料が安い」で33.5%、2位「将来が不安」で31.7%、3位「モチベーション維持」で30.9%と続きます。さらに「仮に退職をするとした場合に懸念や不安があれば教えてください」では、1位が「転職先が見付かるか」で21.3%、2位が「給与不安」で11.0%、3位が「金銭不安」で10.7%でした。意外にも、給与面、金銭面での不安や懸念が大きいことが分かります。

 

厚生労働省の調査によると、男性会社員(平均年齢44.5歳)の平均給与は月収で34.2万円、年収で554.9万円。また144の職種別にみていくと、そのうち営業職は以下の5つ。

 

●総合18位「保険営業職業従事者」(平均43.6歳)

平均月収:48.4万円 平均年収:686.5万円

 

●総合20位「金融営業職業従事者」(平均38.0歳)

平均月収:37.2万円、平均年収:673.7万円

 

●総合21位「(自動車を除く)機械器具・通信・システム営業職業従事者」(平均43.4歳)

平均月収:39.1万円 平均年収:672.2万円

 

●総合34位「その他の営業職業従事者」(42.3歳)

平均月収:37.1万円 平均年収:597.7万円

 

●総合51位「自動車営業職業従事者」(40.3歳)

平均月収:34.3万円 平均年収:552.5万m

 

専門性の高い金融系の営業マンは平均を大きく上回る給与を獲得。しかし一般的な営業マンは月収で37万円、年収でわずかならが600万円に届かず。厳しいノルマを抱えているケースが多い営業マンですが、「ノルマを許容できる」と思えるほどの給与を手にしているケースは稀のようです。

 

営業の場合、基本給は低く、その分、インセンティブを支給するというケースは多く、驚くほどの給与を手にしている営業マンもいれば、インセンティブがまったくつかないという営業マンも。統計調査以上に給与格差は激しいことが推測されます。

 

きついノルマに、驚くほどの薄給……思わずクラっと眩暈がして、その場に倒れこんでしまいそうな営業マンの厳しい現実。どうか一線を越えないよう、踏ん張ってほしいものです。