首都圏における中古マンション成約価格は右肩上がりの推移をたどっており、とくに都内のマイホームはどんどん手の届かない存在になりつつあります。しかし、お隣の埼玉県にまで目を向ければ、平均的な収入のサラリーマンであっても十分にマイホーム購入を検討できる“穴場の街”はまだまだ存在します。いま、会社員が買える街…今回は「北与野」に焦点をあてます。
埼京線でもっとも利用者の少ない「北与野」…都内勤務サラリーマンのマイホーム購入シミュレーション (※写真はイメージです/PIXTA)

通勤時間帯の埼京線はかなり混雑するが…都心へのアクセスの良さは魅力

池袋や新宿、渋谷へはダイレクトに、上野や東京、品川も乗り換え1回でアクセス可能な北与野。国土交通省『土地総合情報システム』によると、駅徒歩20分圏内で取引された中古マンションの平均取引価格は4,193万円、平均平米単価は67.9万円であり、単純計算では80平米程度の中古ファミリーマンションの相場は4,900万~5,000万円ほどになります。

 

実際に平均的な会社員が北与野で中古ファミリーマンションを購入した場合の返済プランをみていきましょう。

 

東京の会社で働く会社員(平均年齢:44.0歳)の平均給与は月収41.2万円、賞与も含めた年収は666万円です。駅周辺に購入するマンションの価格は平均的な価格帯の4,900万円。頭金を2割(約980万円)入れ、残りは住宅ローンを活用します。返済方式は元利均等、金利0.5%・返済期間25年とすると、利息分は約250万円、月々の返済額は13万9,030円となります。

 

ローンの返済額は年収の25%超であり、住宅ローンの適切な返済割合とされる水準をオーバーしています。

 

少し手狭な60平米程度に収めれば、中古マンションは4,100万円弱で購入可能です。頭金を上と同条件の2割(約814万円)入れることで、25年ローンで返済割合は20.8%程度となります。また、80平米にこだわる場合は、返済期間を30年に伸ばすことで毎月の返済額が11万7,282円となり、年収に占める返済割合を21.1%まで下げられます。

 

そんな北与野の住み心地について、新都心ならではの清潔感や、交通の便の良さを評価している人が多いようです。

 

●街には清潔感があって治安も良く、ファミリーで暮らしやすい

●さいたま新都心駅とはペデストリアンデッキでつながっており、雨に濡れずに乗り継ぎできる

●国道17号にもすぐに出られ、車移動もしやすい

 

一方、さいたまスーパーアリーナでのイベント時や、通勤時間帯の混雑にはネガティブな声も目立ちます。

 

●スーパーアリーナのイベント時はかなり混雑する

●チェーンの飲食店は多いが、通いたくなるような個人店は少ない

●通勤時間帯の埼京線は非常に混雑し、遅延も多い

 

平均的な収入のサラリーマンの場合、ローン返済期間を伸ばす、あるいは居住面積を妥協しなければ、「適切な水準」とされる返済割合で、北与野にマイホームを購入するのは難しいということがわかりました。とはいえ直近でもファミリータイプのマンションの取引件数は多く、築年数や駅までの距離によっては、「お宝物件」にめぐり合える可能性もあります。

 

治安は良く、都心へのアクセスも良好な北与野。マイホームの購入を検討中なら、物件情報のウォッチリストに追加してみてはいかがでしょうか。

 

\首都圏に全16会場!/
総合住宅展示場「「ハウジングステージ」お近くの会場を探す>>>