給与がちょうど真ん中では、平均的な年金額は超えられない
厚生労働省『令和4年賃金構造基本統計調査』によると、サラリーマンの平均給与は月収(所定内給与額)で34.2万円、年収で554.9万円。一方で給与分布をみていくと、サラリーマンの月収の中央値は30.12万円です。
【サラリーマンの平均給与の推移】
20~24歳:22.1万円/340.2万円
25~29歳:25.9万円/427.4万円
30~34歳:29.7万円/495.9万円
35~39歳:33.6万円/560.1万円
40~44歳:36.4万円/600.8万円
45~49歳:38.8万円/636.1万円
50~54歳:41.1万円/672.3万円
55~59歳:41.7万円/674.0万円
厚生労働省『令和4年賃金構造基本統計調査』より
※数値左より月収(所定内給与額)/年収
※男性、学歴計、従業員10名以上企業
つまり“ちょうど真ん中”のサラリーマンは、平均的な年金額を受け取るには「ちょっと足りない」ということになります。
平均を下回ったが…年金を増やす方法はいろいろ
――平均的な年金をもらうのに、もうちょっとだった
そう悔し涙を流すなら「年金を増やす」のも一考。たとえば「年金の繰り下げ受給」。老齢基礎年金・老齢厚生年金を65歳で受け取らずに、66歳以後75歳までの間で繰り下げて増額した年金を受け取ることができるというもの。1ヵ月繰り下げるごとに0.7%、最大84%加算されます。
給与が“ちょうど真ん中”のサラリーマンは、計算上、67歳から年金をもらうようにすれば、平均的な年金額を超えるになります。
また厚生年金を増やすには、長く働くことも有効。前述の計算では60歳まで働くことを前提に考えましたが、65歳まで働けば、平均的な年金額を超えることも可能です。
より多くの年金をもらう方法は、給与をあげる以外の方法もいろいろとあります。できることを取り入れて、将来の年金額アップを考えていきましょう。