FXの世界では「プロトレーダー」という言葉をよく耳にします。しかし、プロトレーダーになるための試験や認定があるわけではなく、どこからがプロであるかという明確な基準はありません。初心者のなかでも、自分の実力が客観的に見てどのくらいなのかを知りたいトレーダーは多いのではないでしょうか。本記事では、FXスキルを測る目安となる「プロトレーダーになると現れる3つのサイン」について、株式会社ソーシャルインベストメントの清水一喜氏が解説します。
自分のFXトレードのスキルはどの程度?プロトレーダーになると現れる「3つのサイン」【FXのプロが解説】 ※画像はイメージです/PIXTA

2. 事実に基づいたトレードができる

プロトレーダーの2つ目の特徴は、事実にもとづいたトレードができるということです。どうしても他者と結果を比べたがる初心者トレーダーは相場の噂話に敏感です。こまめな情報収集は大切ですが、真偽を見極めないまま情報を鵜呑みにしてしまうことは非常に危険です。

 

為替相場を取り巻く噂話をもとに新規のポジションを仕込み、予想どおりに値動きが進めば問題ありませんが、仮に噂話と逆方向にトレンドが発生してしまった場合、このようなトレードは大きな損失を被る可能性が高くなります。

 

リスク管理技術を習得したプロトレーダーは、噂ではなく事実にもとづいたトレードを心がけるようにしています。プロトレーダーは噂をもとにしたトレードはリスクが高いことを知っているので、リスクリワードに見合わないトレードは行わなくなります。トレンド形成後にエントリーするようでは遅すぎると思われがちですが、個々のトレードのパフォーマンスを精査すると、トレンドが生じた後にエントリーする方が勝率は格段に上がります。

 

3. 損切りの回数が多くなる傾向がある

意外かもしれませんが、プロトレーダーは損切りの回数が多くなる傾向があります。初心者トレーダーと比べ損切りの数は多い状態ですが、1回1回の損切りの幅が小さく1度の利益確定の幅が大きいため、損切りの回数は多くともトータルで見たらプラスの収益を収めることができます。

 

プロトレーダーになると損切りポイントも明確に判断できるようになるため、だらだらと含み損を抱えることはありません。損切りの回数が多くなってもトータルでプラスの収益が出せるようになると、さらにトレードにやりがいを持てるようになるでしょう。トータルで勝つという意識が持てるようになると、プロとしての意識の芽生えを感じることができます。

市場が動いていない日に自分自身を振り返ることが大切

※画像はイメージです/PIXTA
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冒頭でも述べたようにプロトレーダーになるための試験や認定は存在しません。そのため、自分の実力がわからなくなってしまうことがあります。客観的にトレードを分析し、自己の成長に繋げていくためには、日常の結果を追い求めるだけでなく、自分自身の成長を振り返る時間を作ることも大切です。

 

初心者トレーダーであればあるほど、トレードの結果を他者と比較してしまう傾向があるので、プロトレーダーとして安定した収益を目指す人は自分自身と向き合うことの重要性を意識していきましょう。FXの結果はあとから必ずついてくるものです。

 

 

清水 一喜

株式会社ソーシャルインベストメント 執行役員