拒否を無視して「扶養照会」が強行されかけた実例
さらに、
『上記の扶養照会を拒否する意思表示があるにもかかわらず、扶養照会を強行しなければ私が生活保護を受けられないということが万が一にもあるのでしたら、書面にて根拠法令の条文と共に理由を説明してください。勝手に扶養照会の通知を送付してしまった、では取り返しがつかないので、くれぐれもそのようなことのないようにお願いします。』
などと申請書に明記することも多いです。
こうして申請書に扶養照会を拒否する意思を明記したケースで、勝手に扶養照会がされたことは、行政書士の私が申請書を作成したケースでは1つもないことは上述の通りです。
子や孫に生活保護を知られたくない「合理的理由」が必要ですか? 行政書士から県に書面提出
しかし、そんな行政書士の私が初めて経験した、この申請書に記載の扶養照会拒絶の意思を無視して、扶養照会をしようとした役所があったのです。
生活保護申請するなら親戚に連絡すると何度も言われ困っていると、要保護者の70代女性、その息子さんである申請者から相談があり、福祉事務所と何度も電話でやり取りしました。
しかし、一向にらちが明きません。
そこで扶養照会を強行されないように、当事務所から福祉事務所と県に事実経緯と扶養照会を強行しないよう求める文書を出したところ、扶養照会はされないまま、生活保護決定となりました。
[図表1]~[図表3]はその際の実際の文書の画像です。
三木 ひとみ
行政書士法人ひとみ綜合法務事務所
特定行政書士