同時期入社で、昇給のタイミングもほとんど同じ、同年収の50歳会社員のKさんとMさん。2人のねんきん定期便をみてみると、将来受け取る見込みの年金額に驚きの差が……。一体なぜなのでしょうか? 社会保険労務士法人エニシアFP代表の三藤桂子氏が解説します。
「同時期入社・同じ年収1,000万円」2人の50歳エリート会社員…ねんきん定期便でわかった“年金受給額の差”に悲鳴「なにかの間違いでは」【FPが解説】 (※写真はイメージです/PIXTA)

「厚生年金保険の年金額」の計算方法

公的年金は日本に住んでいる人が加入する国民年金と会社員や公務員などが加入する厚生年金保険があります。国民年金は加入期間で計算するため定額ですが、厚生年金保険は報酬額(給与や賞与)によって、高齢期に受け取る年金額は変わってきます

 

厚生年金保険(老齢厚生年金)の計算は次のとおりです。

 

<老齢厚生年金(報酬比例部分)の計算式>

 

・A:2003(平成15)年3月以前の加入期間

平均標準報酬月額×7.125/1,000×平成15年3月までの加入期間の月数

 

・B:2003(平成15)年4月以降の加入期間

平均標準報酬額×5.481/1000×平成15年4月以降の加入月数

 

2003年3月まで賞与は年金額に反映されていませんでした。2003年4月以降の計算には賞与も年金額に反映されるようになりました。月々の給与も賞与も年金額を計算する際には上限額があります。現在は月々の報酬の上限は65万円、賞与は1回につき150万円までとなります。月収65万円であっても100万円であっても標準報酬月額は65万円、標準賞与額は月間の支払が150万円であっても500万円であっても150万円で計算されるのです。

 

「ねんきん定期便」とは

「ねんきん定期便」は、保険料納付の実績や将来の年金給付に関する情報をわかりやすい形でお知らせしているものです。現役世代、特に若い世代の人に年金制度に対する理解を深めていただくことにより、国民の年金制度に対する信頼を向上させることを目的としてお送りしているものです(日本年金機構HPより)。

 

ねんきん定期便は毎年自身の誕生日月にハガキで届きます。50歳未満と50歳以上で記載が少し異なっています(35歳・45歳・59歳の節目の歳には、ねんきん定期便は封書で届きます)。

 

(※画像はイメージです/PIXTA)
(※画像はイメージです/PIXTA)

 

50歳未満のねんきん定期便にはこれまでの加入実績に応じた年金額が記載されています。年齢の若い人ほど年金加入期間が短いため、金額は少ないのですが、今後の働き方や収入によって年金額は増えていきます。一方、50歳以上のねんきん定期便には、現状の働き方や収入が60歳まで続いた場合の受け取れる年金額が記載されています。