“保険料未払いのため、契約は自動的に終了しました”
「えっ、失効ってどういうこと?」
山岡さんは言われたことの意味がわからず、オペレーターに詳細を尋ねました。すると、「4月1日が支払期限の保険料が未払いだったため、がん保険の契約は自動的に終了になった」といいます。
お金(保険料)は年に1回クレジットカードで自動的に決済されるため、未払いということはないはずです。山岡さんはそのようにオペレーターへ伝えましたが、「クレジットカード会社に保険料の金額を請求したところ、決済できなかった」という返答です。
さらに、「詳細はクレジットカード会社のほうに問い合わせてほしい」「保険料が未納である旨とその後の必要な対応については、3月のはじめに郵送している」と言われてしまいました。
郵送物を確認していなかった自分を恥じながら、山岡さんは一度電話を切り、クレジットカード会社へ連絡しました。なぜ保険会社の請求が決済されなかったのか聞いてみると、2月と3月に保険会社から請求があったものの、いずれも利用限度額を超える請求であったため、決済不能であったことが判明しました。
思い起こしてみると、2月はエアコンが故障してしまい、急遽買い替えに。また、車検の際修理費がかさみ、高額になっていました。また、3月は母の古希のお祝いということで、両親と妹家族で少し贅沢に北海道旅行へ。その際、「ポイントがたくさん貯まる」という理由から、費用の大半を山岡さんのクレジットカードで決済していたのです。2月と3月はこのように、いつもはしない高額な出費が続いていました。
リビングに戻り、溜まって放置状態だった郵便物のなかから先ほどオペレーターに言われた郵送物を探してみました。すると、保険会社からの『重要なお知らせ』と印字された未開封の封筒を2つ発見。おそるおそる書類に目を通してみました。
1通目には
・2月に決済不能だったため、3月に再度クレジットカード決済を行うこと
・それが不能であった場合には、山岡さんから4月1日までに払込みが必要であること
・それがない場合、がん保険契約が失効になること
2通目には
が記載されていました。
これからがんの治療が始まりお金がかかるにもかかわらず、もらえるはずだった230万円が自分の不注意でなくなってしまった……。山岡さんは、深く落胆してしまいました。