自らの「決めつけ」を後悔
東京都三鷹市在住、IT系企業勤務の会社員で年収600万円、42歳の池田由紀さん(仮名)。先日病院で思いもかけずがんの告知を受け、さらにその後保険会社にがん保険の請求の電話をしたところ『がん保険契約が無効に』という通告をされ、衝撃を受けました。
しかし考えてみるとつい2ヵ月前、そのリスクについて承知しながらも、その可能性はほとんどないと決めつけて対処しなかったことを、いま深く後悔しています。
更新を機にがん保険を見直し
いまから3ヵ月前。池田さんのもとに、加入していた10年満期のがん保険があと1ヵ月で契約満了というお知らせが届きました。もともとがんが心配であったわけではないものの、会社で案内があり、会社経由で加入すると団体割引があるということで、10年前になんとなく加入したものでした。
「もう10年か……」などと時の流れの早さを感じつつも、40代になり乳がんなどのリスクも高まっていると思っていた池田さん。「いい機会だわ」と近所の来店型保険ショップへがん保険見直しの相談に行くことに。
ショップでは30代前半と思われる男性スタッフに担当してもらい、加入中のがん保険の内容を確認してもらいましたが、ずいぶん古いタイプのものであることがわかりました。最新のがん保険をいくつか紹介してもらい、2ヵ月前にそのときお勧めのがん保険の新規契約手続きをしました。
手続きの際、担当者からは「新しいがん保険は90日間(約3ヵ月)は保障されないため、現在のがん保険をいったん更新(継続)して、90日経過後に解約してください」と案内が。ただ池田さんは老後不安から、日々無駄遣いせず貯蓄を頑張っていたということがあり、2つのがん保険の保険料を支払うことはもったいないと感じてしまいました。
そして先日、健康診断と乳がん検診を受けてどちらも異常なしだったので、「来年まで検査を受ける予定がないからがん診断を受けることもないだろう」と、それを担当者に伝えました。担当者は、「たしかにそうかもしれませんが……」と少し歯切れの悪い反応でしたが、最終的には自己判断で、加入中のがん保険は更新せず満期で終了となりました。