家計の収支をみる『家計調査』。そこから見えてきたのは、負担感が増すばかりの日本人の姿でした。さらに物価高も加わり、苦しくなるばかり。この先はどうなってしまうのか……みていきましょう。
平均手取り32万円…日本人が必ず直面する、20年後の壮絶すぎる現実「もう、ダメかもしれない」 (※写真はイメージです/PIXTA)

いまどき「片働き」ではやっていけない

――物価の優等生といわれている卵の値段が高過ぎて、買うのをためらう

 

スーパーなどでそんな光景が目につく、今日この頃。鳥インフルエンザや飼料代の高騰の影響といわれていますが、総務省統計局『小売物価統計調査』によると、2023年1月の平均価格(全国/白色卵/Lサイズ/パック詰10個入り)は247円。

 

半年前の2022年7月は225円で、昨年の秋以降、値上がり基調に。この2ヵ月くらいで急激に価格が高騰していることがわかります(図表)。また地域別(県庁所在地)にみていくと、「青森県青森市」が最も安く200円。一方で最も高いのが「沖縄県沖縄市」で291円。地域差、約100円もあります。

 

出所:総務省統計局『小売物価統計調査』より作成 ※全国/白色卵/Lサイズ/パック詰10個入り
【図表】卵小売価格の推移 出所:総務省統計局『小売物価統計調査』より作成
※全国/白色卵/Lサイズ/パック詰10個入り

 

卵だけに限らず、さまざまなものが値上がりしているなか、家計はどうなっているのでしょうか。総務省統計局『家計調査 家計収支編』(2022年平均)によると、世帯主(男性)の月収は42万5,991円(世帯人員3.24人、世帯主年齢50.4歳)。手取りにすると約32万円といったところ。さらに配偶者(うち女性)の収入が月9万4,573円で、手取りにすると7万円ほど。夫婦共働きで家計を支えています。

 

そんな勤労世帯の消費支出は32万0,627円。片働きの収入だけでは、家計はトントンといった状況。働き方はさておき、共働きでないと厳しい家計運営となりそうです。

 

【2022年 勤労世帯の平均的な家計】

■実収入:617,654円

・世帯主収入(うち男)425,991円

・世帯主の配偶者の収入(うち女)94,573円

■実支出:437,368円

・消費支出:320,627円

(内訳)

食料:80,502円

光熱・水道:24,421円

家具・家事用品:13,000円

被服及び履物:11,293円

保健医療:13,708円

交通・通信:50,688円

教育:18,126円

教養娯楽:29,737円

その他の消費支出:59,036円

 

出所:総務省統計局『家計調査 家計収支編』(2022年平均)より