40年あまりの会社員人生。そのご褒美として手にする退職金を楽しみにしている人もいるでしょうし、退職金を元に人生設計している人も珍しくありません。しかし思い通りにならずに、苦境に直面する場合も。みていきましょう。
平均退職金2,000万円…大企業勤務の40歳・勝ち組サラリーマンの大誤算!20年後に手にする唖然の退職金額に「何かの間違いでは」 (※写真はイメージです/PIXTA)

退職金はあてにするな!専門家が警鐘を鳴らすワケ

ただし、退職金をあてにした人生設計に対しては、多くの専門家が警鐘を鳴らします。

 

厚生労働省『就労条件総合調査』によると、2017年調査時点で退職金が支給されない企業はおよそ2割ほどあり、そもそもあてにする退職金がないという状況。さらに退職金の平均額も年々右肩下がり。1997年で2,868万円だったのが、2017年には1,788万円と、20年で1,000万円以上も減っているのです。仮にこのペースで減少すれば、大企業勤務・40歳のサラリーマンが60歳定年を迎えるころには、退職金は1,000万円に。ローンを完済したら、すっからかんになります。

 

――そんなのヒドイ!

 

そういっても、退職金規定は社会情勢や企業の財務状態によって変わることも。入社前に退職金制度の確認ができたとしても安心できず、規定が変更されることは珍しくありません。

 

あと数年で定年退職のサラリーマンであれば「どれくらいの退職金がもらえるんだろう……」と考えられますが、定年なんてまだ先の先、という段階でシミュレーションしてもほとんど意味はありません。実際に退職金を手にしたときに「たったこれだけ!」と地獄をみる可能性は高いといえるでしょう。

 

安定した老後を望むのであれば、退職金とは別に、早めに老後に向けての備えをスタートすることが肝心。さまざまな資産運用法があるので、自分に合った方法を見つけ、ゆとりをもって資産形成を進めていきましょう。