確かに高給取り…でも心配されることも
さらに話題を呼んだのが、NHKの顔ともいうべき、人気アナウンサーの退職。いろいろといわれていますが、最終的な決め手は破格のギャラにあったという報道も。そもそもNHKであれば、どれほどの給与を手にすることができていたのでしょうか。
NHK『職員の給与等の支給の基準』内に記されているモデル給与(2021年度)では、大卒・30歳で530万円、35歳で660万円としています。 さらに時間外手当や休日手当、緊急呼出日当などの基準外賃金、家族手当や単身赴任手当などの諸手当なども。
さらにNHK『収支予算と事業計画の説明資料』(2023年度)によると、「給与予算」1,124.6億円。そのうち「職員給与」は、1,120.6億円とされています。一方、要員数(平均年齢41.7歳、平均勤続年数17.9年、男性78.0%、女性22.0%)は10,268人とされていますから、1人当たりの給与は1091.3万円。民間であれば、かなりの人気企業と同水準。あくまでも単純計算によるもので実態とは異なる可能性もありますが、NHK職員は高給取りといえそうです。
ちなみに会長の報酬は年額3,092万円、副会長で2,690万円、専務理事で2,360万円、理事で2,206万円。この報酬が高いのかどうかは、判断がわかれそうです。
さらに資料には気になる言葉が。「2023年度の要員数は、ピークの1979年度に対して6,652人の減」。技術の進化で人員削減に至っているのであればいいのですが、思い出されるのが、10年ほど前に亡くなり、過労死と認められたNHK記者の存在。このことに関しては、まだ疑問がくすぶっています。そのようななか、人員と人件費削減をアピールする姿勢に、少々心配になる人もいるでしょう。
――俺らが払っている受信料が、職員の高い給与に……許せない!
そんな声も聞こえてきますが、過労死レベルで必死で働いているのも事実。そう考えると、何とも複雑な気分になってしまいます。