利益を出すには「損切りの基準」が必要不可欠
FXトレーダーであれば、損切りの重要性を考えたことがあるでしょう。プロトレーダーのような継続的な利益を出している人は、トレードごとに必ず損切りのポイントを定めています。損切りをせずにプロトレーダーになることは、ほぼ不可能です。
そんな重要な損切りですが、トレード経験の浅いトレーダーほど、なんの根拠もなく感覚的に損切りポイントを定めていることがあります。損切りの重要性を理解していても、根拠のない損切りポイントでは安定した収益を出せません。今回は、プロトレーダーも実践している理論に基づいた損切りポイントの決め方を解説していきます。
「感覚的な損切り」で大きな損失を出す初心者トレーダー
為替市場では、同じ値動きが何度も繰り返されることなどあり得ません。毎日、為替市場を取り巻く環境は変化していて、その度にチャートも変化します。そのため、チャートの変化に合わせた損切りができないと無駄な損失を招く恐れがあります。初心者トレーダーが陥りがちな、小さな損切りを繰り返して資金を無くしてしまう「損切り貧乏」もチャートの変化に対応できていない一例でしょう。また、根拠のない感覚的な損切りラインの設定も損失リスクの高い危険な行動の一例です。プロトレーダーは、相場のボラティリティ(流動性)にあわせて損切りラインを定めています。
しかし、多くの初心者トレーダーは「大体この辺でいいだろう」という感覚的な損切りラインの決め方をしている傾向があります。このような感覚的な損切りラインは、ボラティリティの低い相場では10〜20pipsほどで済みますが、ボラティリティが高い相場では、50〜100pipsと幅広い損切り幅になることもあります。
損切り幅に対して、利益確定の幅も変動させているのであれば問題はありませんが、大体の初心者トレーダーの利益確定幅は一定です。そのため、利益に対する損失の比が極端に悪化して大きく資金を減らしてしまうのです。