中級以上の投資家が「仮説→実践→分析」を繰り返すべきワケ
膨大な知識を利用して緻密に考え抜いた仮説であっても、現実の株式投資でそれが通用するかどうかはわかりません。逆に、大雑把な考え方で売買をしたらうまくいった、という場合もあります。また、それらの結果が単なる偶然に左右されている可能性もあります。
ですから、仮説に基づいた実践をして、さらにその結果を分析します。そしてまた新たな仮説を立てます。その過程で、余計な部分がそぎ落とされ、欠けている部分が補われ、その仮説が洗練されていきます。
単なる偶然によって出てきた結果も、それが本当に偶然の産物だったとわかるようになるでしょう。上記のプロセスを繰り返すことで、よりよい投資手法に少しずつ迫っていくのです。
これは、科学研究のプロセスともいえるかもしれません。一見科学と株式投資は関係ないように思えるかもしれませんが、中級以上の投資家には、そうしたプロセスを繰り返す必要があるのではないでしょうか。
中級以上の投資家は、ある程度の知識を持っていますが、資金量・売買できる日時・詳しい分野など、人それぞれで状況が違います。そのため次のステップとして目指すべきは、自分なりの投資手法を確立することになるでしょう。
まとめ:中級以上の投資家は自分なりの方法の確立を
たとえ基本的な知識を持っている中級以上の投資家でも、本やネットの文章を読んだり、人から話を聞いたりして、知識の吸収は続けていくべきでしょう。
そして、まず「何をしたら、どういう結果が得られたか」を明らかにするために、運用記録をしっかりと残しましょう。
そのうえで、「仮説→実践→結果分析→仮説」を繰り返し、自分なりの投資手法を確立していきましょう。
株式会社ソーシャルインベストメント 取締役CTO
川合 一啓