知識の吸収は続ける
ひとりの人間がすべての知識を持つことは不可能ですし、世のなかは常に変化しているものです。
ですから、たとえ基本的な知識を持っている中級以上の投資家でも、本やネットの文章を読んだり、人から話を聞いたりして、知識の吸収は続けていくべきではないでしょうか。
株式投資は、世のなかと密接な関係を持っています。政治、経済、ビジネス、歴史、科学、技術など、何の知識が、何の役に立つかわからない面もあります。
かのウォーレン・バフェット氏も並外れた読書家で、本や決算書などを読むことに毎日5、6時間を費やしているという話もあります。
知識の吸収はやはり、中級以上の投資家にも大切なのです。
運用記録をしっかりと残す
ただし知識の吸収だけでは不十分で、中級以上の投資家は、自分なりの方法を確立していくことが重要になります。それは、誰かが知っていることを自分にインプットするのではなく、誰も知らないことを見つけていく作業だ、といい換えてもよいでしょう。
そのために必要なこととして、まず、運用記録をしっかりと残すことが挙げられます。
これは「何パーセントの利益を上げた」という年毎の単純な運用成績もそうですし、「この仮説に基づいて買ったこの銘柄では何パーセントの利益だった」「あの仮説に基づいて買ったあの銘柄では何パーセントの利益だった」「方法を変える前は何パーセントの利益で、変えたあとは何パーセントだった」など、細かければ細かいほどよいと思います。
というのも、記録を残すことと、数字にして定量化することは、真実(投資家にとっては、よりよい投資手法)を明らかにするための基本だからです。
「何をしたら、どういう結果が得られたか」を明らかにするために、運用記録をしっかりと残すことが重要となるのです。
よりよい成果を上げるために「仮説→実践→結果分析→仮説」
そしてそのうえで、以下のプロセスを繰り返すとよいでしょう。
- 「こういう投資をすれば、よりよい成果が上がるだろう」という仮説を立てる
- 仮説に基づいた売買をする
- 結果を分析する
- よりよい成果を得られるように新たな仮説を立てる(1.に戻る)
つまり、「仮説→実践→分析→仮説(戻る)」を繰り返していくのです。