株式投資で安定して利益をあげていくには、勉強し続けることが必要不可欠です。では、玉石混交の情報が溢れる現代で、これから株式投資をはじめようとしている人や投資をはじめたばかりの人は、どのように勉強していけばよいのでしょうか。株式会社ソーシャルインベストメントの川合一啓氏が解説します。
投資に近道はないが…初心者が「負けない投資家」に化ける勉強法【投資のプロが伝授】 ※画像はイメージです/PIXTA

まずは本やネットなどから基本的な知識を得る

何事にも基本があります。そして基本がなければ応用もないどころか、致命的な失敗をしてしまう可能性が高まります。株式投資でもそれは同様ですので、まずは基本を押さえることが重要でしょう。

 

そこで必要なのは、インプットです。具体的には、本やネットなどから基本的な知識を蓄積していくことです。

 

本とネットのどちらがというならば、本がおすすめです。なぜならば、本の方が整理された深い知識を得られる傾向があるからです。また、「著者」という責任の所在も明確になっています。一方のネットの文章の場合は、誰だかよくわからない人が、整理されておらず、浅い断片的な情報を書いている場合があります。

 

ですからどちらがというならば、何冊もの本を読んでいくことがおすすめとなります。ただし、もちろんネット上にも、しっかりした内容の文章はありますので、そういう情報を選んでインプットしていくとよいでしょう。

 

ところで、株式投資をするうえで必要な基本的知識を挙げてみましょう。

 

◆会計の知識

◆株式を含む投資全般や金融の知識

◆経済の知識

◆ビジネスの知識

◆株価分析や企業価値評価の知識

◆指数・確率など数学の知識

 

とりあえずは以上のような知識が株式投資には必要です。入門書から初めて、じっくりと知識を得ていくとよいのではないでしょうか。

成功・失敗問わず…「投資経験者の話を聞く」こと

次に、投資経験者の話を聞くことも有益です。

 

本やネットなどに書いてあることと現実には、違いがあります。なぜならば、その文章の著者はあくまで、自分の認識している範囲のことを、自分の主観で書いているからです。

 

たとえばその著者が「当たり前」だと思って書こうとすら思わなかったことが、別の人にとっては当たり前でなく重要な意味を持つこともあります。

 

また、著者の記憶違いや誇張、誤解なども、ないわけではありません。著者の意見が、その時に・その著者の環境であるからこそ成り立つのであって、別の人にとってはその意見が意味を持たないという場合もあります。

 

ですから、実際の投資経験者に話を聞き、投資の「現実」を知ることも重要になるのです。少なくとも、本などに書かれていない情報を得られる場合があるでしょう。

 

また、「あの本の通りに実践してもうまくいかなかった」「あの本のあの部分は変だ、嘘くさい」などという情報が得られれば、それもまた有益でしょう。うまくいっている人はもちろん、うまくいっていない人の話も、反面教師になるかもしれません。

 

ちなみに、直接話を聞くのとは少し異なりますが、ベテランの投資家がその経験をつづった文章を読むことなども、この一種だといえるでしょう。