もってあと1ヵ月…不整脈で余命宣告の92歳女性に起きた奇跡【専門医が解説】

Sponsored
株式会社オンラインドクター.com
もってあと1ヵ月…不整脈で余命宣告の92歳女性に起きた奇跡【専門医が解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)

現在、不整脈を根治する唯一の治療法とされる「カテーテルアブレーション」。高齢化に伴い、不整脈の患者数が激増している日本において、いま注目を集めている治療法です。今回は、これまでおよそ1万人の不整脈患者を診察してきた東京ハートリズムクリニックの桑原大志院長が、実際に手術をした92歳・女性患者の事例を紹介します。

カテーテルアブレーション治療は「年齢制限なし」

Dさんの症例から学ぶべきことは、カテーテルアブレーション治療には年齢制限がないということです。

 

「カテーテルアブレーション治療に年齢制限はあるのか」という質問をよく受けますが、筆者は毎回「年齢制限はありません」と伝えています。

 

自力で来院できる体力があり、「生きたい」という強い意欲があり、カテーテルアブレーション治療のメリット・デメリットをしっかりと理解していれば、何歳になってもカテーテルアブレーション治療は可能です。

 

高齢者に対する懸念点も「最新医療」が解決

一般的に、医師が高齢の方へのカテーテルアブレーション治療を躊躇する要因は2つあります。

 

1つ目は、体力があまりないように見受けられ、全身麻酔をかけて心臓を焼くような治療を安全に実施できるのか不安がある場合。2つ目は、カテーテルアブレーション治療を実施後、治療の効果を実感できるまでの寿命が残っているか、という場合です。

 

しかし、1つ目の問題は、最新の医療機器が解決してくれます。

 

当然ながら、高齢になると自然と体力は低下します。しかし、現在の「カルトシステム」のテクノロジーを利用した、低侵襲の全身麻酔ならば、安全にカテーテルアブレーション治療を遂行することができます。

 

「カルトシステム」とは、磁場を使って心臓のなかにあるカテーテルの位置を3次元的に表示するテクノロジーのこと。

 

カテーテルアブレーションの治療中にこれを使用することで、心臓内を3次元で確認し、カテーテルがどの程度の圧力で心筋に当たって、通電中にどの程度の深さの心筋が焼けているかということがわかります。この技術が開発されたおかげで、ひと昔前と比べ安全性と確実性が飛躍的に向上しました。

 

また、全身麻酔に使用する薬剤も、半減期が短く安全性の高いものが普及しています。筆者の経験においていえば、「麻酔から覚めない」というケースはありません。

 

続いて2つ目の問題ですが、少なくとも心房細動時に動悸症状を有する人は、手術が成功すればほぼ不快な症状は治まるため、手術直後から治療による利益を実感することができます。

 

また最近の研究によれば、カテーテルアブレーション治療を実施した人は、心房細動がありながらカテーテルアブレーション治療を実施していない人に比べ、脳梗塞や心不全の発症リスクが低下するということも明らかになっています。
※ 東京ハートリズムクリニックHP「心房細動に対してカテーテルアブレーション治療を実施すると、脳梗塞予防効果があります」

 

年齢制限のある病院もあるが「まずは相談を」

年齢を理由に、アブレーション治療を躊躇する人は少なくありません。大学病院など大規模な病院のなかには、カテーテルアブレーション治療の実施年齢を75歳までと制限しているところもあるため、年齢を理由に治療を諦めざるを得ない患者さんがたくさんいるのも事実です。

 

しかし、高齢化が進むなか、高齢者のカテーテルアブレーション治療のニーズが高まることは、容易に予測できます。

 

だからこそ、年齢だけを理由にカテーテルアブレーション治療を諦める必要はありません。

 

もちろん、不整脈の種類や、その方の体力、既往歴によっても最適な治療法はさまざまです。高齢者にカテーテルアブレーション治療を行う場合、治療時間が長引けば、患者さんの身体にとって大きなリスクになりますから、短時間で的確に終える医師の技量も必要になります。

 

現在、年齢を理由にカテーテルアブレーション治療を悩んでいる方は、早くから諦めずまずは医師に相談していただきたいと思います。

 

 

桑原 大志

東京ハートリズムクリニック

院長

 

2025年2月8日(土)開催!1日限りのリアルイベント
「THE GOLD ONLINE フェス 2025 @東京国際フォーラム」
来場登録受付中>>

 

【関連記事】

■税務調査官「出身はどちらですか?」の真意…税務調査で“やり手の調査官”が聞いてくる「3つの質問」【税理士が解説】

 

■月22万円もらえるはずが…65歳・元会社員夫婦「年金ルール」知らず、想定外の年金減額「何かの間違いでは?」

 

■「もはや無法地帯」2億円・港区の超高級タワマンで起きている異変…世帯年収2000万円の男性が〈豊洲タワマンからの転居〉を大後悔するワケ

 

■「NISAで1,300万円消えた…。」銀行員のアドバイスで、退職金運用を始めた“年金25万円の60代夫婦”…年金に上乗せでゆとりの老後のはずが、一転、破産危機【FPが解説】

 

■「銀行員の助言どおり、祖母から年100万円ずつ生前贈与を受けました」→税務調査官「これは贈与になりません」…否認されないための4つのポイント【税理士が解説】