人生の中でも最大の買い物であるマイホーム。ただし一度買ったら終わりというわけではなく、快適に住み続けるためにはリフォームは必須です。多額の出費を覚悟しなければなりませんが、年金が頼りの高齢者はどうすればいいのでしょうか? みていきましょう。
70歳・高齢者「自宅を修繕」もお金が足りず、万事休す…果たして「住宅ローン」は何歳まで借りられるのか? (※写真はイメージです/PIXTA)

40歳前後でマイホーム実現も、30年後にまた大きな出費を覚悟

マイホームを実現するために、多くの人が利用する住宅ローン。ではいつ、いくらくらいローンを活用し、何年くらいで返済しているのでしょうか。

 

国土交通省『令和3年住宅市場動向調査』によると、分譲マンション・分譲戸建て購入者の平均像は以下の通り。40歳を過ぎ、第1子は小学生。賃貸の家も少々手狭になってきたし、そろそろ家でも買おうか、そんなタイミングでしょうか。3,000万円ほど借り入れ、月々11.4万円の返済を30年強続ける……これがマイホームを実現した人の平均的な姿です。

 

【分譲マンション/戸建ての平均像】

年齢:41.3歳

世帯年収:813万円

購入資金総額:4,596万円(そのうち住宅ローン)3,179万円

返済期間:33.1歳

年間返済額:137.2万円

返済負担率:19.0%

 

国土交通省『令和3年住宅市場動向調査』

 

繰り上げ返済をせずに返済を続けていけば、返済完了は後期高齢者になる一歩手前。すでに現役を引退し、年金生活をスタートさせていることでしょう。年金生活者でありながらローンを返済となると、少々不安。できれば現役時代にローン完済というのが理想です。

 

上記の平均的な借入を行った場合、たとえば3年ごとに150万円ほど繰り上げ返済をしていけば、65歳前までにローン完済となります。イメージとしては、月々プラス4万円を繰り上げ返済を見据えて貯蓄していく計算となります。このように考えるとマイホームの実現時期を、もう少し早くして、時間を味方にする方が楽かもしれません。

 

また考えておきたいのが、家の修繕。購入してローンを払い終えたら、それで終了というわけにはいきません。前出の調査によると、戸建てのリフォームを行った人の平均居住期間は28年ほど。つまり40歳前後でマイホームを実現したとすれば、65~70歳くらいでリフォームが必要になるということです。