会社員の憧れであるマイホーム。ほとんどが住宅ローンを活用して購入しますが、ここで大切なのが、無理のない返済プラン。平均な給与の会社員であれば、どれくらいが適当なのでしょうか。考えてみましょう。
月収33万円だが…平均的な30代サラリーマン「ムリなく払える」住宅ローン返済月額 (※写真はイメージです/PIXTA)

平均的な会社員…平均返済負担率20%の場合の返済月額

多くの会社員にとって共通の夢といえるのがマイホーム。昨今は賃貸派が増えているといわれるものの、日本人の持ち家率は6割以上、年齢別にみていくと、60歳前後で9割弱にもなることを考えると、いまだにマイホームは日本人の夢、といっても過言ではないでしょう。

 

【世帯主の年齢別「持ち家率」の推移】

~34歳:53.7%

35~39歳:67.7%

40~44歳:75.8%

45~49歳:79.2%

50~54歳:82.8%

55~59歳:87.8%

60~64歳:89.8%

 

出所:総務省統計局「家計調査 家計収支編」(2021年)より

 

そこで問題なのが、お金の問題。人生の三大支出に数えられる住宅は、通常、何千万円という出費が伴うもの。ほとんどの人が住宅ローンを活用して、夢を叶えています。ただ返済計画にムリがあると、家計が破産。せっかく手にしたマイホームを手放す必要に迫られます。

 

国土交通省『令和3年度住宅市場動向調査』によると、分譲住宅購入者の平均像は下記の通り。40歳手前で3,000万円強を30~35年返済する住宅ローンを利用してマイホームを実現する……これが平均像。返済負担率は20%を切る程度です。

 

■新築分譲戸建て

世帯主平均年齢 37.1歳

購入資金 4,205万円(うちローン3,405万円)

平均返済期間 34.1年

返済負担率:19.8%

 

■新築分譲マンション

世帯主平均年齢 39.5歳

購入資金 4,674万円(うちローン3,337万円)

平均返済期間 32.0年

返済負担率:18.1%

 

出所:国土交通省『令和3年度住宅市場動向調査』

※返済負担率以外は一次取得者に限る

 

返済負担率は年収におけるローンの年間返済額の割合を指すもの。日本の30代後半のサラリーマン(正社員)の平均給与(所定内給与額)は33.3万円。賞与も含めた年収は、推定560.2万円です。返済負担律20%とすると、年間返済額は112万円、月々の返済額は9.3万円、というのが平均値です。