天井がみえない物価高で、生活苦に陥る人たち。それに伴い、生活保護世帯も増えています。今回は東京都23区の生活保護の実態に焦点をあてていきます。
東京23区「生活保護」調査…保護率トップは「台東区」だが、増加率トップは意外な都心の一角 (※写真はイメージです/PIXTA)

総世帯数に占める生活保護世帯の割合…トップは「台東区」

厚生労働省は2022年9月の生活保護申請は2万1,368件で、前年同月比6.0%増だったと発表しました。増加は5ヵ月連続。また9月から新たに生活保護を受け始めたのは1万8,397世帯で前年同月比3.2%増、それ以前から受けている人を含む受給世帯数は164万4,029世帯となり、0.2%増となりました。2020年から続く新型コロナウイルス感染症に加え、昨今の物価高により、生活苦に陥る人が増加傾向であることがうかがえます。

 

都道府県別にみていくと、保護率(被保護実人員(1ヵ月平均)÷各年10月1日現在総」務省推計人口(総人口)×1,000)が最も高いのは「沖縄県」で2.24%。「北海道」「青森県」「福岡県」と続き、首都・東京は第5位。一方で最も保護率が低いのは「富山県」で0.26%でした。平均賃金や世帯形態などによって、地域差が生じているのでしょう。東京のような都会では、特に単身の高齢者世帯や母子世帯が多く、生活保護率を押し上げていると考えられます。

 

さらに東京における生活保護の実情を、東京都福祉保健局『福祉・衛生」統計年報(令和2年度)』で細かくみていきます。

 

同資料によると、東京都全体の生活保護世帯は2020年で23万1,610世帯。そのうち区部は17万2,839世帯でした。区部のなかで最も生活保護世帯が多いのは「足立区」で1万8,989世帯。続いて「江戸川区」1万5,595世帯。「板橋区」「練馬区」「大田区」と続きます。一方で生活保護者世帯が最も少ないのは「千代田区」で577世帯。続く「中央区」は1,029世帯。「港区」「文京区」「目黒区」と続きます。

 

総数でみると、人口ボリュームの大きな区が上位を占めます。一方、総世帯数に占める生活保護世帯の割合でみていくと、東京都平均は3.20%、区部平均は3.31%。そのなか、最も生活保護世帯の割合が高いのは「台東区」で6.12%。「足立区」5.50%と続きます。一方で最も少ないのが「中央区」で1.11%。100世帯に1世帯という割合です。

 

【東京区部「生活保護世帯の割合」上位5・下位5】

1位「台東区」6.12%

2位「足立区」5.50%

3位「葛飾区」4.96%

4位「江戸川区」4.68%

5位「荒川区」4.61%

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19位「千代田」1.56%

20位「目黒区」1.54%

21位「文京区」1.44%

22位「港区」1.18%

23位「中央区」1.11%

 

出所:東京都福祉保健局『福祉・衛生」統計年報(令和2年度)』より算出