正規雇用者とパートなどの非正規雇用者との不合理な待遇差をなくそうと、2020年4月に「パートタイム・有期雇用労働法」が施行され、2021年4月1日からは中小企業にも適用されました。しかし、まだまだ徹底はされていないようで、現場からは不平・不満が聞こえてきます。みていきましょう。
月給17万円…40代・男性パート勤務「給与が安い!」の愚痴に、40代・月給39万円の正社員が「ふざけるな!」と憤慨のワケ (※写真はイメージです/PIXTA)

パートタイマー…平均時給は1,384円

総務省総務局『労働力調査』によると、2021年、パート・アルバイトは全国で1,455万人。2020年春先からコロナ禍の影響で、人員調整を受けやすいパート・アルバイトの数は減っています。ただコロナ禍前の2019年は1,519万人で20年間でおよそ500万人増と、拡大の一途を辿っていました。

 

厚生労働省『令和3年賃金構造基本統計調査』によると、時給平均は1,384円(平均年齢42.4歳、平均勤続年数5.8年)。1日当たりの所定労働時間は5.1時間で、労働日数は平均14.7日でした。単純計算、月収は10万3,758円、年収は128万6,902万円になります。

 

男女別にみていくと、男性は時給が平均1,631円、1日当たりの所定労働時間は5.1時間で、労働日数は平均13.5日。月収は11万2,294円、年収は138万5,232円となります。女性は時給が平均1,290円、1日当たりの所定労働時間は5.2時間で、労働日数は平均15.1日。月収は10万1,291円、年収は125万8,890円となります。男性のほうが「体力的に厳しいが時給はいい仕事」に就きやすいことから、結果、男女差となっていると考えられます。

 

男性に限り年齢別にみていくと、30代後半以降は平均月16万~18万円、年収200万円前後というのが平均値。一般的な会社員のように、年齢があがるにつれて給与も右肩上がり、ということはないようです。

 

【年齢別「男性パートタイマーの給与」】

20~24歳:63,567円/766,399円

25~29歳:121,998円/1,492,579円

30~34歳:158,400円/1,936,700円

35~39歳:189,144円/2,315,833円

40~44歳:171,567円/2,103,408円

45~49歳:162,362円/1,992,938円

50~54歳:171,513円/2,097,456円

55~59歳:160,115円/1,968,074円

60~64歳:176,290円/2,251,682円

 

出所:厚生労働省『令和3年賃金構造基本統計調査』より算出

数値左より、月収/年収