コロナとの「W流行」が懸念…わが子にインフルエンザワクチンは打たせるべき?【専門医が解説】

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コロナとの「W流行」が懸念…わが子にインフルエンザワクチンは打たせるべき?【専門医が解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)

今年はインフルエンザ流行が懸念されるとして、各所で早めのインフルエンザワクチン接種が推奨されています。インフルエンザワクチンについて、また新型コロナワクチンや他のワクチンとの兼ね合いについて、京都きづ川病院/きづ川クリニックの小児科医、米田真紀子先生が解説します。

ワクチン費用は「病院によって変わる」

インフルエンザワクチンは、国が定期接種と定める65歳以上、または60~64歳で基礎疾患がある方以外は、自費で打つ必要があります。

 

薬価は決まっていますが、手技料などを含めた接種料は各医療機関で自由に決めていいことになっているため、病院によって費用が変わります。たいていはワクチン1回目が「3,000円~4,000円」、2回目接種がある場合は、2回目が多少安くなるところが多いです。

 

また、3歳未満は接種の薬液量が少ないため、少し安めに設定されているところが多いです。自治体によっては一部費用の助成がある場合もあるので、しっかり調べておきましょう。

 

<接種間隔と接種量>

 

13歳以上……1回接種:1回0.5ml
3歳~12歳……2回接種(2~4週あけて接種):1回0.5ml
6ヵ月~2歳……2回接種(2~4週あけて接種):1回0.25ml


ただし、生後6ヵ月になっても、基本的におうちで過ごしているうちはあわてて接種する必要はありません。

 

家族内感染のリスクを最小限にするために、親やきょうだいがワクチンを打って、守ってあげるようにしてあげましょう。保育園に通っていたり、きょうだいが多く罹患のリスクが高いと判断すれば、早めの接種を考慮するとよいでしょう。

 

また、国内未承認ですが、鼻に噴霧するインフルエンザの生ワクチンも海外では実用化されています。

 

痛みがないことと、効果の持続が高いことが特徴で、個人輸入で患者さんに接種しているクリニックもあります。ただし、注射のワクチンよりもかなり高額です。

 

ワクチン接種後考えられる「副反応」の症状

インフルエンザワクチンの副反応として、1番多いのは局所の疼痛や腫れです。全身性の反応としては発熱やだるさを感じる人も10%程度いるといわれています。

 

また、ワクチンに対するアレルギー反応が起こればかゆみや発疹の可能性があり、そして頻度は少ないですが、アナフィラキシーもあり得ます。

 

その他、非常に稀ではありますが、ギランバレー症候群や急性脳症などの神経系の重篤な副反応の報告もあります。

 

打ってから効果が出るまで「2~4週間」…早めの接種を

インフルエンザワクチンは、打ってからしっかり効果が出るまでに2~4週間かかります。

 

例年インフルエンザの流行は11月後半から12月にかけてですが、今年は南半球の動向から、少し早めに流行期が訪れる可能性が高いです。そのため、ワクチンの効果が出てくるまでの時間を考えると、遅くとも11月前半までには初回のワクチンを終えておきたいところです。

 

また、ワクチンの効果はおよそ3~5ヵ月持続するといわれています。

 

最後に、コロナワクチンとの兼ね合いですが、コロナワクチンは、副反応の調査の目的もあって前後2週間は他のワクチンの接種を不可としていましたが、インフルエンザワクチンは例外となっています。

 

そのため、コロナワクチンを打ったあとも接種間隔を気にせず打つことができます。

 

 

米田 真紀子

京都きづ川病院/きづ川クリニック

小児科医
 

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