コロナとの「W流行」が懸念…わが子にインフルエンザワクチンは打たせるべき?【専門医が解説】 (※写真はイメージです/PIXTA)

今年はインフルエンザ流行が懸念されるとして、各所で早めのインフルエンザワクチン接種が推奨されています。インフルエンザワクチンについて、また新型コロナワクチンや他のワクチンとの兼ね合いについて、京都きづ川病院/きづ川クリニックの小児科医、米田真紀子先生が解説します。

インフルエンザは「常に変化し続けている」

毎年流行する季節性のインフルエンザは、主にA型とB型です。

 

A型インフルエンザはその構造から100種類以上の型に分けられ、そのなかで、現在ヒトからヒトに感染するのは、おおまかに「H1N1」と「H3N2」の2種類です。

 

しかし、インフルエンザウイルスはとても変異しやすく、この型のなかでも常に変化し続けています。2009年に新型インフルエンザの世界的な大流行がありましたが、これはもともとあったH1N1の抗原が変化した新しい型でした。このように、流行を繰り返すうちに、さらに新しい株が現れる可能性が常にあります。

 

また、H5系統やH7系統は「高病原性鳥インフルエンザ」と呼ばれているものです。現時点では主に鳥類で感染し、ヒトからヒトへ次々に感染するわけではありませんが、いつそのように変異してもおかしくない危険なウイルスとされています。

 

一方、B型インフルエンザは主に2系統で、「山形株」と「ビクトリア株」と呼ばれています。

インフルエンザワクチンの「効果」と「意義」

現在日本で採用されているインフルエンザワクチンは、ウイルスを無毒化した不活化ワクチンの1種です。次々姿を変えていくインフルエンザウイルスに対して、後追いのような形でワクチンを設計するしかないのが現状です。

 

日本ではA型はH1N1とH3N2、B型は山形株とビクトリア株の計4種類を混ぜ合わせた「4価ワクチン」が使用されており、製造会社が違ってもその内容や効果はほとんど変わりありません。

 

毎年、世界各国の流行状況を考慮して次のシーズンのワクチンが精製されますが、先ほど述べたように、インフルエンザウイルスは常にマイナーチェンジを繰り返しているので、変異の具合によっては、ワクチンの有効性も下がってしまいます。

 

国内外のさまざまな研究において、子どもから大人まで「20~60%程度」の発症予防効果があるといわれています。また、高齢者の重症化予防・死亡抑制効果に関しては「80%」に達するという報告もあります。

 

コロナ禍で免疫減少…例年以上にインフル流行拡大の恐れ

ただしこれは例年の話であり、ここ数年は自然感染で得られる免疫がなくなり、インフルエンザに対する免疫力は社会全体でかなり低下していると考えられます。

 

インフルエンザ流行の被害が拡大することが予想されるため、「できることなら今年はしっかりインフルエンザワクチンを打っておきましょう!」と国や学会が呼びかけています。

 

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    京都きづ川病院/きづ川クリニック 小児科医

    日本小児科学会専門医/日本アレルギー学会専門医
    1981年生まれ。平成19年滋賀医科大学医学部卒。同年4月より滋賀医科大学付属病院にて初期研修の後、同大学小児科学教室入局。平成23年より済生会滋賀県病院勤務の後、平成27年より京都きづ川病院勤務。
    その間、3人の子供に恵まれ、育休・産休を取得しつつ、現在はその経験を生かして、患者とその家族の心に寄り添う診療を心がけている。一般診療から小児救急、新生児領域まで幅広い経験を有する。

    著者紹介

    連載現役医師が解説!様々な「カラダの不調」への対処法

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