親も子も「とりあえず大学に進学」という風潮が広がっていますが、そこでクリアしないといけないのはお金の問題。何百万円もの学費は家計な大きな負担で、親の収入だけでは進学が難しいということも。そこで頼りになるのが奨学金。実際、大学生の半数は奨学金を利用しているといいますが、その前に、よく考えておかないととんでもないことに。みていきましょう。
手取り29万円…「後悔しています。」30代・3人家族の会社員の悲鳴 (※写真はイメージです/PIXTA)

奨学金返済「月1万7,000円」…それだけでも負担は大きい

大学進学に欠かせない奨学金ですが、大きく、返済しなくてよい「給付型」、無利息で借りられる「貸与型第一種」、利息がつく「貸与型第二種」の3種類あります。またよく知られているのは日本学生支援機構の奨学金ですが、大学や専門学校が独自に実施しているものや、民間育英団体、地方公共団体が実施しているものなど、いろいろあります。

 

また奨学金の借入総額の平均は約300万円といわれ、月々の返済額は1万7,000円ほど。返済期間は15年~20年です。ストレートで大学を卒業したとしても、40歳前後でやっと返済が終わる計算です。

 

ただ「奨学金 返済」とネット検索すると、次に「きつい」とか「後悔」というキーワードが出てくるように、長期にわたる返済は、想像以上に大変です。独立行政法人日本学生支援機構『令和2年度奨学金の返還者に関する属性調査』によると、延滞者の41%が正社員/正職員。年収は300万円以下が7割と多いものの、「400万~500万円」が6.1%、「500万円超」が7.8%と、平均、またはそれ以上の給与を手にしながらも、奨学金返還に苦しい思いをしている人は意外にも多いのです。

 

総務省『2021年 家計調査』で世帯主34歳以下世帯(世帯人数3.31人)の家計についてみていくと、世帯主(男)の収入は月37.8万円。手取りは29万円ほどになります。住居費除く消費支出は21.5万円。残る7.5万円で住居費を工面しなければなりません。東京などの大都市で家族3人が住める賃貸となると、かなり厳しいものがあります。

 

共働きでないと家計はなりたたないでしょう。とはいえ配偶者の収入から奨学金の返金とはいかないでしょうから、片働きにせよ、共働きにせよ、月1.7万円の返済でもかなりの負担だといえます。

 

学歴なんて関係ないといいつつ、実際は学歴がものをいう日本社会。大学全入時代といわれるように、ますます大学進学が当たり前になります。そのようななか、奨学金を利用して大学に行かせることが本当に幸せなのか、子どもに後悔させないためにも、親としてもしっかりと考えたいものです。