「企業版ふるさと納税」は節税になるのか?基本のしくみと意外な活用メリット (※画像はイメージです/PIXTA)

「ふるさと納税」には、個人を対象とする一般のふるさと納税の以外にも、企業を対象とした「企業版ふるさと納税」があります。しかし、同じ「ふるさと納税」という名前でも、実は、似て非なるものです。個人との違いは何か? 法人にとっての節税メリットはあるのか? 真のメリットとはどのようなものか? といったことについて解説します。

企業版ふるさと納税とは

企業版ふるさと納税とは、正式には「地方創生応援税制」といいます。企業が自治体に寄付をすると税負担が軽減される制度です。

 

企業が、地方自治体が実施する「まち・ひと・しごと創生寄附活用事業」(地方創生事業)に対して寄付を行うと、以下の効果が発生します。

 

・寄付額の全額が損金算入される

・寄付額のうち最大60%が法人税等の額から控除される(税額控除)

 

最大60%の税額控除の内訳は以下の通りです。

 

・法人住民税:寄附額の40%を税額控除(法人税割額の20%が上限)

・法人税:法人住民税で40%に達しない場合、その残額を税額控除(法人税額の5%が上限)

・法人事業税:寄附額の20%を税額控除(法人事業税額の20%が上限)

 

なお、ふるさと納税というと「返礼品」を思い浮かべますが、自治体から返礼品を受け取ることはできません。自治体が返礼品を贈ることは禁止されています。

企業版ふるさと納税の条件

次に、企業版ふるさと納税を行う条件についてお伝えします。

 

寄付金額の下限は10万円です。これに対し、上限額は、「事業費の範囲内」です。ただし、税額控除を受けられる額にも前述の通り上限があるので、それを計算に入れて金額を決めることが必要です。

 

また、以下の自治体への寄付は対象外です。

 

・本社が所在する自治体

・地方交付税の不交付団体である都道府県

・地方交付税の不交付団体であって、三大都市圏の既成市街地等の市区町村

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