「食後の腹痛」は要注意…意外と怖い胆石、発症しやすい人の特徴とその治療法【医師が解説】

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「食後の腹痛」は要注意…意外と怖い胆石、発症しやすい人の特徴とその治療法【医師が解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)

胆石は、人口の10%以上が持っているといわれる身近な病気です。ほとんどの人は無症状ですが、激しい腹痛を伴う別の病を引き起こし、場合によっては手術にいたることもあると、森山記念病院の副院長、本橋英明氏はいいます。今回は、意外と怖い胆石について本橋副院長が詳しく解説します。

手術適応・ラパコレについて

無症状胆石については手術する意義は少ないですが、画像所見で胆嚢癌が疑われる場合はもちろん手術をおすすめしています。また画像所見で今後症状が出そうな方、癌化の可能性が否定できない方、たびたび症状がある方とは、よく相談したうえで待機的に手術を行うようにしています。

 

現在広く行われている腹腔鏡下胆嚢摘出術(通称ラパコレ)は、1990年に日本で初めて施行され今年で32年目となります。腹部に4ヵ所の穴をあけて手術を行う手法が一般的で、それまでの開腹手術と比べて体の負担がかなり軽減されました。

 

この30年ほどの画像技術や手術処置具の進化は顕著であり、手術手技も極めて安定したものとなっていますが、炎症の激しい胆嚢炎に対する手術は依然として難易度が極めて高く、腹腔鏡から開腹手術に切り替えることがしばしば起こります。

 

意外と危ないラパコレ

ラパコレはその病状や病院によって差はあるものの、入院期間は3日~5日程度、手術時間も1時間半程度、出血も少量の手術です。胆嚢炎の程度も軽度で安全に手術ができる場合もあります。

 

しかし、炎症が高度で手技に難渋することも多く、胆管損傷で追加処置が必要となったり、開腹手術に移行したりと、手術における危険性があるのも事実です。きちんと医師から説明を受け、納得してから手術を受けることをおすすめいたします。

胆石を放置するとどうなるか

8割程度の人は無症状で経過するといわれており、きちんと検査したうえで経過観察とすることはまったく問題のないことです。

 

総胆管結石について

胆嚢結石は胆嚢の頸部から落石して総胆管につまることがあります。この場合、黄疸や発熱、腹痛をおこし、内視鏡的な治療(内視鏡的乳頭切開・砕石術など)が必要となります。一般的には総胆管結石の処置後に、再発防止のため、ラパコレを行います。

 

胆嚢癌について

胆石症の患者さんで、腹部超音波検査・CT検査・MRI検査などで胆嚢壁の肥厚や、その経過をみて胆嚢癌が疑われる場合は手術を検討します。摘出された胆嚢に偶発的に胆嚢癌が見つかることもあり、このような場合は追加手術(肝床部の切除、リンパ節郭清)が必要な場合があります。

 

詳しい検査と医師への相談が重要

胆石はとても身近な病気ですが、突然症状が出たり、胆嚢癌などの怖い病気が隠れていたりすることがあります。みつかったら1度はしっかりと検査をして、必要であれば信頼のできる医師に治療をしてもらうことをおすすめいたします。

 

 

本橋 英明

森山記念病院 副院長 

消化器センター長/消化器外科部長

 

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※本記事は、オンライン診療対応クリニック/病院の検索サイト『イシャチョク』掲載の記事を転載したものです。

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