3年後には65歳以上の5人に1人…認知症に「なる食事」と「ならない食事」【医師が解説】

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3年後には65歳以上の5人に1人…認知症に「なる食事」と「ならない食事」【医師が解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)

超高齢社会が到来している日本。3年後の2025年には、なんと65歳以上の5人に1人が認知症になると予測されています。そのようななか、「食事や栄養状態が認知機能と関連している」ことが国内外の研究で明らかになっていると、MYメディカルクリニック横浜みなとみらい院長の山本康博先生はいいます。本記事では、認知症予防に効果のある食べ物と、認知症リスクの高まる食事について、山本先生が解説します。

長寿大国ニッポン…増え続ける「認知症患者」

ご存知の通り、日本には超高齢社会が到来しています。認知症の有病率は年齢とともに急峻に高まることが知られており、現在65歳以上の約15%が認知症であると推計されています。

 

認知症の有病率は寿命が伸びるごとに増え、80歳代後半であれば男性の35%、女性の44%、95歳を過ぎると男性の51%、女性の84%が認知症であることが明らかにされています。

 

わが国は世界一の長寿国であり、「人生100年時代」を迎えようとしています。認知症と共に生きる高齢者の人口は今後も増加し、2025年にはなんと高齢者の5人に1人、国民の17人に1人が認知症になるものと予測されているのです。

認知症の原因と「共通点」

認知症には下記のようにさまざまな種類があり、発症要因も異なります。

 

脳血管性認知症

脳血管障害の後遺症で、脳梗塞や脳出血によって脳細胞に血液が行き渡らず、脳細胞が死んでしまったことで発生する認知症。高血圧や糖尿病などの生活習慣病が主な原因と考えられます。

 

アルツハイマー型認知症

脳内に蓄積された異常なたんぱく質により神経細胞が破壊され、脳が萎縮したときに発生する認知症。詳しい原因は今後の研究が待たれます。

 

レビー小体型認知症

脳内にレビー小体というたんぱく質が蓄積することによって発生する認知症。

 

前頭側頭葉型認知症

前頭葉や側頭葉で神経細胞が減少したことにより、脳が萎縮したときに起こる認知症。こちらも詳しい原因は不明です。

 

このように、種類によって発症要因は違いますが、全体に共通することは「食事や栄養状態が認知機能と関連している」ということです。これは国内外の多くの研究によって明らかになっています。

青魚、カレー、赤ワイン…認知症予防におすすめな食材

ここでは、現時点である程度の有効性があると示唆されている食べ物・飲み物を紹介します。

 

サバやアジなどの青魚

サバやアジ、イワシ、サンマなどの青魚には、DHAやEPAといった「オメガ3脂肪酸」が多く含まれています。

 

DHAは脳の構成成分であり、認知症予防や記憶力の向上に効果的として特にアルツハイマー病の予防に有効といわれています(実際、DHAの血中濃度が高い人ほど認知症の発症率が低いという研究結果もあります)。

 

またEPAは脳に直接作用するものではありませんが、生活習慣病予防効果があるため、結果的に認知症予防にもつながる成分ともいえるでしょう。

 

ただしオメガ3脂肪酸は加熱に弱いため、青魚は揚げものではなく、お刺身や蒸し物などで摂取するようにしてください。

 

緑黄色野菜

ほうれん草や小松菜などの緑黄色野菜に多く含まれる葉酸は、不足すると悪玉アミノ酸であるホモシステインを増殖させ、アルツハイマー病の原因であるアミロイドβの作用を強めるといわれています。ぜひ葉酸を摂取し、ホモシステインを減らしましょう。

 

カレー

カレーのスパイスであるクルクミンは、アルツハイマー病の原因物質であるアミロイドβの蓄積を抑制し、その毒性から神経を保護する効果があると考えられています。

 

緑茶

緑茶(特に新茶)に多く含有されるテアニンというアミノ酸には、脳の神経細胞を増やす作用があることから、認知機能の低下を予防する効果が期待できると考えられています。 また、緑茶に含まれるカテキンは、先述のアミロイドβの毒性を弱める効果があるともいわれています。
 

赤ワイン

赤ワインに含まれるポリフェノールには抗酸化作用があることから、動脈硬化や高血圧、そして認知症予防に有効といわれています。ただし、飲み過ぎには注意してください。

 

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※本記事は、オンライン診療対応クリニック/病院の検索サイト『イシャチョク』掲載の記事を転載したものです。