大学生の親…自力では無理!奨学金&アルバイト頼み
4人に1人の学生が経済的困窮を訴え、4人に3人に学費に負担感を抱いている、私立大学生。文部科学省『私立大学等の令和元年度入学者に係る学生納付金等調査』によると、私立大学の初年度納付金は文系で平均117万2,582円、理系で平均154万9,688円。順調に4年で卒業したら、私立大学文系で400万円、私立大学理系で550万円程度の費用が必要になります。
一方で学生の親の収入はどうなのでしょうか。第一子出生時の年齢は全国平均、男性で32.8歳。50歳を迎えるときに子どもが大学入学を迎えるのが平均像として考えると、月収は男性・正社員で平均45万4,700円。手取りにすると37万円ほど。また年収は推定692万6,900円、手取りは550万円ほどです(厚生労働省『令和3年賃金構造基本統計調査』より算出。
550万円ほどのなかから、初年度120万~150万円ほどの学費を払い、毎月7万円ほどの仕送りをする……なかなかの負担です。50代というと、まだまだ住宅ローンの支払いが残っているケースも多いでしょうし、第2子、第3子と、まだまだ教育費がかさむというのも珍しくありません。「お金が足りずに奨学金の利用」というケースが多いのもうなづけます。それでも生活費は足りず「あとはアルバイトをしてくれ……」と親から頼むケースもあるでしょう。
学生の本分は勉強ですから、親であれば「勉強に集中させてあげたい」と願うもの。そんな親の願いを叶えることが難しいのが、日本の実情です。