(※写真はイメージです/PIXTA)

罹患数が年々増えている肺がん……症状が進んでから発見される要因のひとつとして、ただの風邪や気管支炎、喘息などの症状と見分けがつきにくいことが挙げられます。病状が進行してから発覚することの多い肺がんを「早期発見」するにはどうすればよいのか。MYメディカルクリニック横浜みなとみらいの、山本康博院長が解説します。

肺がん治療にかかる費用

肺がんの治療法としては手術、化学療法、放射線療法などがあり、肺がんの種類や進行度(ステージ)によって治療法が異なります。また、近年では「免疫チェックポイント阻害薬」という薬剤を使った免疫療法も第4の選択肢として普及してきています。

 

肺がんにかかる医療費は、治療費(投薬料、注射料、手術料、その他の処置料など)、入院料、各種検査料などがありますが、そのなかでも大きいのが治療費です。治療費の自己負担はご年齢や加入している公的医療保険によって異なります。

 

肺がんに限らずがんの治療は長期にわたり、医療費も高額になります。平均的な医療費の本人負担は以下のようになります※1、※2

 

・胸腔鏡補助下肺葉切除術(入院6日間)……約40~50万円
・定位放射線照射(入院7日間)……約20~30万円
・化学療法 (さまざまな種類があり費用はばらつきがあります。3~4週間で1クール)……10~20万円
・免疫チェックポイント阻害薬(1回分=2~3週) ……約10~20万円

 

※1 本人3割負担を想定
※2 薬物療法の費用は、治療薬の量によって変わりますし、どの程度頻繁に治療を行うかなどによって大きく異なりますし、使用する薬剤が先発品か後発品かによって医療費が変わります。

 

このように肺がんの治療はとても大きな費用となります。経済的な負担を軽減するためにも公的医療保険制度や高額療養費制度を確認し、できるだけ早く手続きをとることをおすすめします。

 

まずは肺がんのリスクとなるようなことがあればできるだけ避けること(特に禁煙が最も重要です)、きちんと健康診断を受けること、咳や痰などの症状が長引く場合は医療機関を受診することなどが大切です。

 

 

山本 康博

MYメディカルクリニック横浜みなとみらい

院長

 

 

 

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