「シミ」だと思っていたものが実はガンだったということ…皮膚科医のおすすめは帽子や日傘よりもサンスクリーン剤の使用

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「シミ」だと思っていたものが実はガンだったということ…皮膚科医のおすすめは帽子や日傘よりもサンスクリーン剤の使用
(※写真はイメージです/PIXTA)

わたしたちを取り巻く生活環境・地球環境は日々変化し、健康・美容に関する常識も日々更新されています。わたしたちが見落としているかもしれない、皮膚科学に関するメカニズムについて、皮膚科ドクターが専門家の観点から解説します。

紫外線が影響する「光老化」のリスク

誰でも年齢とともに皮膚にはシミやシワが増え、乾燥し、たるんでくるといった老化現象が現れます。もちろん自然に起こることですが、環境によって個人差が生じます。なかでも重要なのが紫外線です。光が原因で起こる「光老化」は日光にあたる時間、皮膚のタイプの違い、生活習慣、住む地域などによっても影響を受けます。

「深いシワ」と「浅いシワ」には原因に違いが

皮膚は表皮、真皮、脂肪という組織からつくられています。皮膚の弾力性を担うのは真皮で、これをつくる主な成分がいわゆるコラーゲンといわれる膠原線維(こうげんせんい)と弾性線維です。年齢を重ねるにつれてこれらの線維は減少してくるため、シワやたるみが生じます。

 

さらに、長期の紫外線の影響を受けると、後者の弾性線維は強く変性します。これによって、より弾力性は失われ、通常できる細かいシワだけでなく、深いシワができやすくなるという特徴があります【図1】。

 

【図1】光老化の影響が強い深いシワ

「光老化」により増える「シミ」

表皮というのは表皮細胞が詰まっていて、新陳代謝を繰り返しています。年齢とともにこの新陳代謝が衰えてくるために、皮膚くすみが生じる現象が起こります。

 

また、シミの色をつくるメラニンは、表皮にあるメラノサイトという細胞からつくられますが、この機能が衰えてくるため、メラニンが皮膚に沈着しやすくなります。その結果、シミが増加してきます【図2】。

 

もちろん個人差はありますが、加齢による自然な増加にプラスして、環境(紫外線)の影響でシミが増えやすくなります。

 

【図2】顔面の茶色い“シミ”:老人性色素斑

 

なお、「シミ」という言葉には注意が必要です。「シミ」というのは正式な病名ではなく、体にできた茶色や黒っぽい色のアザのようなできもの全般を指す俗称です。ここでいう「シミ」は加齢や紫外線の影響でできる「老人性色素斑」や「脂漏性角化症(しろうせいかくかしょう」という、老人性イボといわれるものを指しています。

 

シミの種類には、特に女性に多く見られる「肝斑(かんぱん)」というものもあります。これもまた紫外線の影響を受けて増加しますが、ほかの「シミ」とは治療法が異なります。

 

「シミ」だと思っていたものが実はガンだったということもあります。ほくろのガンとよばれる悪性黒色腫(メラノーマ)は、最初はただのシミのように見えることもあります。「急に目立つ『シミ』が出てきた」「『シミ』を治療したい」というときには、きちんと専門医を受診することをお勧めします。

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※本記事は、メンズ用スキンケアブランド『KINGU』の情報発信専用サイト掲載の記事を転載したものです。