(※写真はイメージです/PIXTA)

夏が終わり秋になり、過ごしやすくなるとともに日が短くなりだす頃。なんとなく鬱々として気分が晴れない、落ち込むような感覚になるということがあります。これは決して気のせいなどではなく、季節性感情障害(SAD)という病気からくる症状の可能性があります。症状がごく軽い場合は生活習慣の改善などで症状の改善や軽減が図れる場合があります。

秋になり、なんとなく気分が上がらない

猛暑の夏が終わり涼しくなって秋になってくると、少しずつ日が短くなり、なんとなく気分が晴れない、落ち込むような感覚がする、そんな経験をされた方は意外と多いかもしれません。

 

実は、それは決して気のせいではなく季節性感情障害(SAD)という病気の症状かもしれません。他に「季節性うつ」「反復性冬季うつ病」などと呼ばれることもあるこのSADですが、うつ病の一種で秋から冬にかけて抑うつが始まり、春や夏になると症状が治まるというサイクルを繰り返します。

 

一般的なうつ病の場合、例えば身近な人が亡くなったことがきっかけになるなど原因がわかることもありますが、SADの場合、ストレスや思い当たるきっかけ、原因がはっきりしないことも特徴です。

こんな症状があれば要注意!

以下のような症状のうち、いくつかを毎日自覚する場合はうつ病を疑う必要があります。特に、①、②の症状は大切です。

 

①1日中気分が落ち込む
②1日中何に対しても興味がなく喜びを感じない
③食欲の低下または増加 体重の減少や増加が著しい
④よく眠れない、または寝すぎる
⑤イライラして落ち着かない
⑥疲れやすい、やる気がでない
⑦自分には価値がないように感じる、罪悪感
⑧集中できない、決断できない
⑨死ぬことを考えてしまう

 

症状が強く、仕事や生活に支障が出る場合はメンタルクリニックなどを受診して抗うつ剤の使用などを行いますが、症状がごく軽い場合は生活習慣の改善などで症状の改善や軽減が図れる場合があります。

 

生活習慣の中でも特に大切なのが、睡眠です。

 

なぜ、睡眠? と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、うつ病と睡眠には密接な関係があります。厚労省の統計によると、日本人の20歳以上の5人に1人が慢性的な不眠に悩まされているといわれていますが、うつ病患者の約85%が不眠症を併発しており、うつ病と不眠症はお互いにリスクになることが研究から知られています。良い睡眠をとるとSADの軽減や予防に役立つ可能性は高いでしょう。

 

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※本記事は、オンライン診療対応クリニック/病院の検索サイト『イシャチョク』掲載の記事を転載したものです。