「なにもしない」ができない、逆張りする初心者
逆張り思考はプロのトレーダーと初心者のトレーダーを大きくわけます。多くの初心者が逆張りをしてしまう原因はなんなのでしょうか?
FXにおいて、ほとんどの初心者トレーダーはトレードの際に買うか売るかの2種類の選択肢しか持っていません。しかし、プロのトレーダーは買うか売るかの選択肢とは別に「なにもしない」という選択肢を持っています。このなにもしないという選択肢が混沌とした相場の世界で大きな役割を果たすのです。
相場の世界ではトレンドが生まれるよりもレンジ相場になることのほうが多い傾向があります。つまり、トレンドを狙う「買うか売るか」の選択肢しか持っていない初心者トレーダーは常に自分が思っている以上にリスクに晒されています。
しかし、多くの初心者トレーダーはポジションを持っていないことに不安を抱いてしまいます。その結果、エントリーの根拠がまったくない手頃感でトレードを行なってしまうのです。特に暴落が起きているような相場では様子を見ることが大変重要になります。
プロのトレーダーは暴落時に新規のポジションを取りに行くようなことは滅多にありません。まさに暴落時に手頃感でトレードを行うことこそ、落ちるナイフを掴みにいく場面といってよいでしょう。ポジションを持っていないと不安というトレーダーはいま一度、相場との距離感を考え直してもよいかもしれません。
初心者はリスクリワードの意識で大きく結果が変わる
このようにプロのトレーダーと初心者トレーダーにはトレードにおける選択肢の違いがあります。そして多くの初心者トレーダーは暴落時に手頃感でトレードするという落ちるナイフを掴むような失態を犯してしまいます。
投資経験が浅く、なかなか収益が上がらないトレーダーほど1回のトレードにおけるリスクリワードを意識してみましょう。リスクリワードを意識すると自分がどれだけ旨味のないトレードをしていたか気づくことができます。その結果、プロのトレーダーが絶対に行わない行為を自然と回避できるようになり、目に見える収益という形で結果が出てくるでしょう。
清水 一喜
株式会社ソーシャルインベストメント 執行役員