メットライフ生命「老後を変える全国47都道府県大調査2022」によると、全国の男女1万4,900人のうち約6割の人が「お金への不安」を抱いているそうです。そのようななか、高所得でなくても豊かな老後に向けた準備は可能だと、FP Officeの須藤 雅氏はいいます。やりたいことは我慢せず、日々を満喫しながらも「老後は余裕」と言い切るSさんの事例をみていきましょう。
年収450万円だが…40歳・独身サラリーマン「老後は余裕です」と言い切る、驚きの貯蓄額 (※写真はイメージです/PIXTA)

コツコツ投資で貯蓄額「2,000万円超」に

2014年から2016年までは一般NISAを使って「年間100万円」の投資を行い、2017年は定期積立が満期となり普通預金口座に戻ってきた360万円のうち、「120万円」を一般NISAで投資しました。

 

一般NISAで投資した金額はこの4年間でトータル「420万円」となり、その後5年間の非課税期間内に売却し「70万円」の利益が出ました。現在、そのお金は特定口座内で投資信託へ積立投資をしています。

 

2018年にはつみたてNISAが開始。Sさんも長期的に積み立てをしようと一般NISAからの変更手続きを行い、今度はつみたてNISAで「年間40万円」の積立投資を始めました。

 

投資のきっかけをつくってくれた「企業型確定拠出年金」は、432万円の積立金が「834万円」へと増加しています。

 

Sさんが18年間で築いた現在の金融資産の内訳は下記の通りです。

 

[図表3]Sさんの金融資産内訳(2022年)

 

65歳で退職すると仮定しても、年収は今後も少しずつ増えていく見通しですから、投資額も徐々に増やしていけるでしょう。

 

Sさんは、「老後は資産額を6,000万円以上にするのが目標」と語っています。

 

早めの資産形成で老後に余裕を

このように、ちょっとしたきっかけで貯金や投資の楽しさと喜びを知る人もいます。

 

生活を急変させて貯蓄をするのは大変ですが、Sさんのようにコツコツと貯金や投資を継続していけば、40歳で2,000万円以上の貯蓄(資産形成)が可能です。時間を味方につけて、早いうちから資産形成を始めることをおすすめします。

 

年収から税金を引いた額(可処分所得)から支出を引くと年間の「貯金可能額」が算出できますので、今後を見据えて、貯金・投資先の内訳をどのようにしていくか時間を作って考えてみるのもいいでしょう。

 

なにから始めていいかわからないという方や、自身に合った方法に悩んでいる方は、金融の先達である信頼のおけるファイナンシャル・プランナーに相談してみてはいかがでしょうか。

 

 

須藤 雅

FP Office

ファイナンシャルプランナー