2021年の婚姻数は50万件ほど。誰もが幸せな将来を思い描いて結婚するものの、別れを選択するケースも珍しくありません。最新の離婚事情をみていきましょう。
最新・都道府県「離婚率」ランキング…全国平均をはるかに凌駕する「別れる夫婦」が多い県 (※写真はイメージです/PIXTA)

2021年の離婚件数は18万件…都道府県別にみていくと

厚生労働省『令和3年人口動態』によると、2021年の離婚件数は18万4,384件。3分に1組が離婚しています。ひと口に離婚といっても、すんなり離婚に至るケースもあれば、泥沼の離婚劇になる場合も。

 

夫婦の話し合いだけで離婚に至るのが「協議離婚」。夫婦で養育費や慰謝料などを取り決めます。話がこじれたり、平行線を辿ると、裁判所に頼ることになります。

 

家庭裁判所の調停手続を利用するのが「調停離婚」。調停委員が中心となり夫婦双方の話を聞き、離婚の条件等を調整してくれます。離婚調停で些細なことが原因で調停不成立になりそうな場合、家庭裁判所の裁判官が職権で必要な決定を下して成立させるのが「審判離婚」。離婚訴訟中に、双方が歩み寄り和解に至るのが「和解離婚」。離婚訴訟中、被告が原告の言い分を全面的に受け入れるのが「認諾離婚」。そして判決により離婚が成立するのが「判決離婚」です。

 

2021年では、離婚の86%が協議離婚。残り、14%あまりは夫婦の話し合いでは決着がつかず……という離婚でした。裁判所に委ねられた離婚について内訳をみていくと、調停離婚が1万6,975件で67.5%。和解離婚は3,479件で13.8%、和解離婚が2,737件で10.9%、判決離婚が1,944件で7.7%。認諾離婚は1年で8件だけでした。

 

都道府県別に人口1,000人あたりの離婚件数である離婚率をみていきましょう。全国平均は1.50。離婚率が最多なのが「沖縄県」で1,000人あたり2.20。続くのが「大阪府」「福岡」で1.70ですから、いかに「沖縄県」が突出しているかが分かります。その理由として、おおらかな人が多いからと、県民性があがられることが多いようです。一方で離婚率が最も低いのは「秋田県」で1,000人あたり1.11。「富山県」「山形県」「新潟県」「岩手県」と続きます(関連記事:『都道府県「離婚率」ランキング【2021年】』)。

 

【都道府県「離婚率」上位10】

1位「沖縄県」2.20

2位「大阪府」1.70

3位「福岡県」1.70

4位「宮崎県」1.69

5位「北海道」1.68

6位「和歌山県」1.59

7位「大分県」1.58

8位「鹿児島県」1.57

9位「熊本県」1.56

10位「香川県」1.55

 

出所: 厚生労働省『令和3年人口動態』より