日々生活するうえでハードルの多い障がい児の子育て。「私が死んだらこの子はどうなるのだろう」と不安に思っている方も多いのではないでしょうか。本記事では、看護師として多くの子供やご家族と接した経験のあるFP Officeの片根竜哉氏が、障がいをもつ子供の相続方法と生前対策について解説します。
「私が死んだらこの子はどうなるの…?」障がいをもつ子の相続方法と生前対策【FPが解説】 (※写真はイメージです/PIXTA)

障がいをもつ子の相続…親が亡くなったら誰が面倒をみるの?

・就職できるのか、1人で暮らしていけるのか不安
・お金の管理は大丈夫か、人に騙されないか
・1人で自立して生きていけるのか、社会に順応できるのか?
・兄弟や親戚に負担をかけたくない

 

上記のような不安を持つ親御さんは多いです。

 

だからこそ、誰がどこで子供の日常生活や精神面のサポートをするのか、早い段階で計画的に考えていくことが大切になってきます。

 

いまできる準備…「成年後見人制度」などを利用し、頼れる人に支援を託しておく

①障がいをもつ子にきょうだいがいる場合

親が生きているあいだに、きょうだいを成年後見人に設定することや、家族信託を使うなど、障がいのある子のために生活費が使われていく仕組みを検討しましょう。

 

②障がいをもつ子にきょうだいがいない場合

頼れる親近者がいない場合は、弁護士や司法書士などの専門職に成年後見人を依頼する方法があります。親が元気なうちにグループホームや施設入所を検討・利用することも大切な選択肢です。

 

親が亡くなった後は、成年後見人制度を検討して、子供が普段お世話になっている施設に支援を託していく準備が大切になってきます。

 

「行政からの手当=貯蓄」

多くの親御さんは、預貯金や保険で備えています。

 

行政からの手当金についてはいますぐに使わずに、子供の将来のために貯蓄に回していきましょう。手当=貯蓄と決めることで貯蓄しやすくなるでしょう。

 

ただ、銀行に多くの方が貯蓄しているだけでは、対策として十分ではありません。

 

準備している保険が合っているのか、貯蓄が目的にあった対策をとっているのかが、子供のためにこれから必要になってくるのではないでしょうか。