(※写真はイメージです/PIXTA)

新学期がはじまるこの時期、夏休み中に生活のリズムが乱れてしまった子どもに多いのが「夏バテ」です。よく聞く単語ではありますが、「夏バテ」に明確な診断基準や定義がありません。では、そもそも「夏バテ」とはななにか、どうすれば予防できるのか、啓信会きづ川クリニックの米田真紀子医師が解説します。

子どもの夏バテ…「園児に少なく、児童に多い」ワケ

あくまで個人的な主観ですが、診療をしていても、意外にも夏バテ症状の保育園児を診ることはあまりありません。

 

いろいろな理由が考えられますが、保育園児は基本的に夏休みもなく、毎日同じ時間に起きて、朝食を食べ、機会をみて外遊びもしつつ、しっかり昼寝して、栄養満点の昼食とおやつを食べて帰宅し、翌日のために早めに就寝する子どもが多いと思われます。規則正しい生活を守っていれば、自律神経の働きの変動も少ないでしょう。

 

一方で学童期以降は、夏休み中に夜更かし傾向になったり、食生活のリズムが崩れたり、熱中症を気にするあまりに外遊びの機会が極端に少なくなって、逆にテレビやゲームなどの時間が増えてしまいがちで、それが夏バテの一因になっていると考えられます。

 

また、同じく自律神経失調が原因となる起立性低血圧という病気も、季節を問わず夏バテと同じような症状が出ますが、治療の基本は生活リズムの是正と適度な運動、そして十分な水分摂取であり、薬物療法は二の次です。

 

とても難しいことですが、なるべく毎日一定のリズムを崩さないように生活すること、食事をしっかり摂り水分とミネラルを摂取すること、そして涼しい時間帯を狙って体を動かすこと、これが夏バテを防ぐ最善の方法ではないでしょうか。

 

 

米田 真紀子

小児科医

医療法人 啓信会きづ川クリニック
 

2025年2月8日(土)開催!1日限りのリアルイベント
「THE GOLD ONLINE フェス 2025 @東京国際フォーラム」
来場登録受付中>>

 

【関連記事】

■税務調査官「出身はどちらですか?」の真意…税務調査で“やり手の調査官”が聞いてくる「3つの質問」【税理士が解説】

 

■月22万円もらえるはずが…65歳・元会社員夫婦「年金ルール」知らず、想定外の年金減額「何かの間違いでは?」

 

■「もはや無法地帯」2億円・港区の超高級タワマンで起きている異変…世帯年収2000万円の男性が〈豊洲タワマンからの転居〉を大後悔するワケ

 

■「NISAで1,300万円消えた…。」銀行員のアドバイスで、退職金運用を始めた“年金25万円の60代夫婦”…年金に上乗せでゆとりの老後のはずが、一転、破産危機【FPが解説】

 

■「銀行員の助言どおり、祖母から年100万円ずつ生前贈与を受けました」→税務調査官「これは贈与になりません」…否認されないための4つのポイント【税理士が解説】