20代~40代の女性に多い「片頭痛」
20代から40代の女性に好発し、急激に生じる片頭痛発作。日本人では7%程度の方が罹患しているといわれています。左右どちらかの拍動性の頭痛が生じ、嘔気・嘔吐などの消化器症状、光や音への過敏症状などがみられます。発作が起こった場合、静かな暗いところで休むことが重要です。
発作の誘因は明らかにはなっていませんが、低気圧(台風などの天候不順)、月経(女性の場合)、精神的なストレスなど多岐にわたります。なかでも注意したいのは、「食べ物による片頭痛」です。
片頭痛を誘発する食べもの・添加物
食品や添加物による片頭痛は、アメリカ合衆国・ヨーロッパで「ホットドック頭痛」「中華料理屋症候群」ともいわれます。
ホットドックに使用するソーセージに含まれる「亜硝酸ナトリウム」や中華料理に多く含まれる「グルタミン酸ナトリウム」が1つの要因となって片頭痛を引き起こすのです。この2つの物質は、共通して「血管拡張を誘発する」という特徴があります。
このほかにも、頭痛を引き起こす可能性のある食品についてみていきましょう。
アルコール、カフェイン
アルコールは血管を拡張する作用があるため、頭痛を引き起こす可能性があります。カフェインが含まれる食品としては、お茶・コーヒー・紅茶が代表的です。
チラミン
チラミンには血管を収縮させる作用がありますが、その反動として血管拡張が促され、頭痛が生じることがあります。
チラミンを含む食物としては、熟成度の高いチーズ(ブルーチーズ)やチョコレート(カカオ濃度が高いもの)、赤ワイン、ビール、レバー、キムチ等が挙げられます。
亜硝酸ナトリウム
「ホットドック頭痛」の原因でもある亜硝酸ナトリウムは、血管を拡張する作用があります。ソーセージ、イクラ、タラコ、明太子などが加工される際に、色調変化予防のために添加されることが多いです。
グルタミン酸ナトリウム
「中華料理屋症候群」で述べたグルタミン酸も、亜硝酸ナトリウム同様に脳血管を拡張させる作用があります。
グルタミン酸ナトリウムは冷凍食品、インスタント食品やスナック菓子に多く含まれます。味の素にもこの物質が含まれていますので、過量摂取に注意してください。
真相はまだ判明していないものの、これらの食品は原因となるものを1つだけ食べてというよりは、複数の食品を摂ることによって脳血管の拡張が誘発されると推定されています。
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