覚えておきたい「口内炎」と「舌ガン」の見分け方
最後に、大まかな口内炎と舌ガンの見分け方をご紹介します。
1.境界線
口内炎は潰瘍の周りが赤く縁取りされるのに対し、舌ガンは境界がはっきりしない
2.期間
口内炎は最長でも2~3週間で治癒するため、1~2ヵ月経っても治癒しない場合は舌ガンを疑う
3.痛み
口内炎は強い痛みを感じるが、初期の舌ガンは自覚症状があまりない
4.しこり
舌ガンは潰瘍にしこりがある
しかし、これはあくまでおおよその見分け方であり、舌ガンなのかそうでないのかは、最終的には病院で切片を取り、細胞診断と生体組織診断をしなければ確定診断はできません。
そのため、後ろのほうの歯が当たって舌が痛い、口内炎がなかなか治らないといった場合には、自己判断をせずに、必ず専門である口腔外科を受診してください。
ところで、舌ガンの原因が歯にある場合は、歯の形態を変え、舌に刺激がいかないようにすることが最も大切ですが、現在の歯科では、歯を削ることに抵抗のあるドクターが多く、これを理解してくれるドクターは自分で探すしかありません。
ともあれ、今後ますます増え続けていくであろう「舌ガン」。これからの時代は、その上手な対処法が求められています。
安藤 正之
医療法人健幸会安藤歯科クリニック
院長
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